あらすじ愛する夫を亡くした元華族の花梨。夫のいない生活は温かみのない無機質な毎日の繰り返しで自分の存在理由さえも分からなくなっていた。そんな時、輸送途中に逃げ出した保護犬と運命の出会い果たす――!のこされた者どうし、新たな愛と日常を見出していく。まるで立葵のように美しい――。作家だった夫はいつもそう言ってほめてくれた。月命日にイワンと墓参りに向かった花梨は、墓前で謎の女性と出会う。彼女の旧姓は「立花 葵」…………。夫が唯一女性を描いた短編『立葵』は、彼女への想いを綴った作品なのか?!