あらすじ

ある日、公園でベンチに座っている老人が通勤途中のサラリーマンに声をかける。その老人は、サラリーマンが帰宅する時間も同じ場所に座っていた。サラリーマンが老人に近付いていくと、老人は鞄のなかから一本の包丁を取り出す。そして、「これで何ができると思うかね?」と問うのだった。次の日、サラリーマンは老人の横に座り、いつも乗るバスを見過ごし、老人に包丁をもう一度見せてくれと頼む。そして、これで何ができると思うかたずねた。「何でも」と答える老人。老人の持っている包丁に惹かれてやってきたのはサラリーマンだけではなかった。やくざに殴られた若い男、母親に嫌気のさした高校生。彼らが老人のベンチに集まった日、老人は幼稚園児のスクールバスに乗ろうと言い出す(第1話)。▼幼稚園児を人質にバスジャックした4人は大通りにバスを止め、警察だけでなくマスコミにも姿をさらしていた。しかし、幼稚園児達は怖がるどころか、老人の「何でも願い事がかなう」という言葉に信じて、楽しんでいた。子供達の最初の願い事はトイレ付きのバスに両親が乗って近付くことだった。警察側は老人を除く3人の身元が判明したものの、何の目的でこの誘拐が行なわれたのかもわからず、園児が人質ということもあって手をこまねいていた。そこへ老人達から第2の要求が発せられた。止っているバスの向いにある銀行に対して3億円を払えと言うのだ(第2話)。
ゼンマイ仕掛けの犯罪白書(1)

ある日、公園でベンチに座っている老人が通勤途中のサラリーマンに声をかける。その老人は、サラリーマンが帰宅する時間も同じ場所に座っていた。サラリーマンが老人に近付いていくと、老人は鞄のなかから一本の包丁を取り出す。そして、「これで何ができると思うかね?」と問うのだった。次の日、サラリーマンは老人の横に座り、いつも乗るバスを見過ごし、老人に包丁をもう一度見せてくれと頼む。そして、これで何ができると思うかたずねた。「何でも」と答える老人。老人の持っている包丁に惹かれてやってきたのはサラリーマンだけではなかった。やくざに殴られた若い男、母親に嫌気のさした高校生。彼らが老人のベンチに集まった日、老人は幼稚園児のスクールバスに乗ろうと言い出す(第1話)。▼幼稚園児を人質にバスジャックした4人は大通りにバスを止め、警察だけでなくマスコミにも姿をさらしていた。しかし、幼稚園児達は怖がるどころか、老人の「何でも願い事がかなう」という言葉に信じて、楽しんでいた。子供達の最初の願い事はトイレ付きのバスに両親が乗って近付くことだった。警察側は老人を除く3人の身元が判明したものの、何の目的でこの誘拐が行なわれたのかもわからず、園児が人質ということもあって手をこまねいていた。そこへ老人達から第2の要求が発せられた。止っているバスの向いにある銀行に対して3億円を払えと言うのだ(第2話)。

ゼンマイ仕掛けの犯罪白書(2)

バスジャックを続ける4人は、園児と引き換えに自主的に身代わりになってくれる主婦と、政財界の有名人を数人指名した。そして、指名された有名人、および主婦1名が身代わりの人質としてバスの前に並んだ。バスのドアが開き、人質達が入っていく。老人は最後に、ディズニーランドに行きたいという園児達の夢をかなえるため、旅行会社の社員と話していた。すると突然、バスが動きだす……(第6話)。▼それは、若い男が園児達を降ろせば自分達が逮捕されることを危惧して、降ろさせないように発車させたのだ。しかし、このままではマスコミや一般大衆が許さないだろうという主婦の言葉に反論できない。主婦に責められて逆上した若い男は、再びバスを発車させようとするが、老人は男に包丁を突き付けてこれを止めるのだった(第7話)。▼老人達がもめている隙に主婦として乗り込んだ婦警の百田は彼らを押さえ込もうとした。それを見た警察官達がバスに突入しようとするが、高校生の機転で再びバスが動き始める。警察の追跡を逃れるため手に入れたばかりの大金をばらまく高校生。しかし、行く先には機動隊によってバリケードが作られていた(最終話)。