あらすじ受験に失敗し、生まれ育った村から出られなかった佐竹一茂は、同級生たちの格好のイジメの対象となっていた。イジメのリーダー格、勝也を過って銃で撃ってしまったところを 九条に見られてしまった佐竹。同級生たちを殺してまで、自分の罪を隠し通そうとした先に、救いはあるのか。地獄が地獄を呼ぶ「村社会サスペンス」堂々完結!
閉塞感が半端ない。ページを捲っても捲っても逃れられない絶望に、読んでるコチラまで息が苦しくなった。心から信じられる人が誰もいない状況で、果たして佐竹は無事に此処から逃げ切ることが出来るのだろうか。…それにしても、この村の住人は皆どこか狂っている。いや、どこかどころじゃないか(笑) 狭いコミュニティの中に長年属していると、人はいつしか己が毒されている事にも気づけなくなってしまうものなのか…。 タイトル「イトミミズ」は、狭く暗い闇の中でもがく人々の姿を例えているのかな?と感じた。