あらすじSNSで大反響を呼んだ「最愛が遺した臓器を巡る、即席父子のひと夏のポートレイト」完結。「お父さんの子どもじゃなくてごめんなさい」旅を経て、父親の自覚を持てた矢先に航士からの告白に戸惑う圭祐。――なぜ千津子が今まで自分に連絡をしてこなかったのか。確信が確証に変わる瞬間、圭祐は彼女との絶望の始まりを追想する。父と子になりきれない未満家族が、最愛のカケラを訪ねる、ひと夏のセルフポートレイト想葬の最終巻。
圭佑、色んな感情(きっと特に怒りの感情かな。相手にも自分にも)良くぞ堪えたなあ。 どれだけ一生懸命頑張っても人を信じても、頑張りが報われない時も人を信用できなくなる時もあって、後悔のない人生はほぼ無いと思うけど、この物語の圭佑の立場で考えてみると、後悔してもしきれない悔しさでいっぱいで、どうにもならない気持ちを抱えてて。。 でも、そんななかで、愛する人と自分との子供で臓器提供者に会いたいと突然現れた航士くんの存在は、紆余曲折あるんだけれど圭佑に生きること、希望、未来を見せてくれたのかなぁと思う。 航士くんが健気で真っ直ぐで涙を誘うんだなぁ。