あらすじ

親戚からぬか床入りの常滑焼の壺を譲り受けたクミコ。噛み合わない後輩や更年期に揺らぎながらも、50歳のぬか漬けライフを満喫中。そんな彼女の元に母親が倒れたと連絡が。慌てて帰省するクミコですが…!?
どうぞごじゆうに~クミコの発酵暮らし~【電子単行本】 1巻

新卒から五十になるまで中小菓子メーカーの総務部で働いてきたクミコ。ある日、親戚から常滑焼の壺をもらいます。お高いものかと期待して開封した壺の中にはいい感じのぬか床が入っていて…!? 50代独身女子、更年期や仕事の悩みなどいろいろあるけど、発酵食でほっこり幸せ…な物語。

どうぞごじゆうに~クミコの発酵暮らし~【電子単行本】 2巻

親戚からぬか床入りの常滑焼の壺を譲り受けたクミコ。噛み合わない後輩や更年期に揺らぎながらも、50歳のぬか漬けライフを満喫中。そんな彼女の元に母親が倒れたと連絡が。慌てて帰省するクミコですが…!?

どうぞごじゆうに~クミコの発酵暮らし~【電子単行本】

手が掛かる子ほどかわいい理論

どうぞごじゆうに~クミコの発酵暮らし~ いのうえさきこ
兎来栄寿
兎来栄寿

皆さんは糠漬け、やったことはありますか? 毎日手間暇かけてこまめにメンテナンスがすることが苦にならずにできる人には、とても向いていると思います。 私はといえば、「この時間で○冊のマンガが読めてしまうな……」「マンガにこの臭いが移ってしまわないかな……」などと考えてしまったため、それはそれは向いておりませんでした。きゅうりの一夜漬けが精一杯です。嗚呼、心の余裕を失くしてしまった現代人。でも、糠漬けの味自体は大好きなんですよね。 というわけで、本日紹介するこちらのマンガは突然親類縁者から常滑焼の壺に入った立派な糠床が送られてきたことで、急遽糠漬けライフを送ることになるアラフィフの主人公・クミコの物語です。普段は中小製菓メーカーの総務としてさまざまな雑用をこなしながら気付いたら何となく独身のまま生きて来た主人公ですが、糠床いじりという新しい趣味に開眼していきます。 そして、古漬けの辛子茶漬けであったり、古漬けタルタルであったり、色々なレシピが紹介されます。やったことがないですが、ゆで卵の糠漬けは絶対美味しいのでやってみたいです。 糠漬けのために、普段は買わない高いお米を買おうとするところなど、わかるわかる楽しいよね、と共感します。普段特に何もやることがない人は、そこそこ手間暇がかかる上で成果物がかなり即時的にできて得られる満足感も高いであろう糠漬けはすごくいい趣味になり得ると思います。 ただ、手を掛けたにも関わらず必ずしも上手くいくとも限らないのもまた糠漬けあるある。繊細な糠床は、色々な要因によって大きな影響を受けてしまうんですよね。そういった方面のあるあるも、かなりしっかり描かれていきます。 それにしても、ヤクルト1000が相変わらず品切れている世界ですが、手軽に乳酸菌を摂って腸内環境を良くしたいという目的であれば糠漬けは非常に良いものです。最近は、無印良品でお手軽な糠床も売られているようですので、手軽に始めるのであればそういったものもありかもしれません。 ……私は何で糠漬けの回し者みたいになっているのでしょうか。