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「妻を守るためなら何でもする」―そう決意した男の前に、過去への扉が開かれる…。2020年7月、慎一は苦悩していた。妻の理沙が日に日に暗く沈んでいくのだ。きっかけは、彼女の元に届いたDVDと手紙。だが、何が記されていたかも理由も分からず…。その時、偶然に娘と遊んだ“コックリさん”によって、すべてが動き出す。慎一と理沙にまつわる陰惨な過去が、時空を超えて今、目の前に迫ってきた!? 妻の為に自分ができることとは―…。運命に抗うタイムリープ・クライムサスペンス。
慎一は再び過去へ――。幼い頃の理沙とその弟・敏彦と出会い、悲劇を止める決意を新たにする。あの事件が起こった2000年7月4日、本当は何があったのか。放課後、犯行現場に向かった慎一が目にしたものとは…。
犯行現場を目撃した慎一。そこには信じられない光景が広がっていた。「まさか…何かの間違いだ…!」混乱したまま現代に戻った慎一は、再度事件を洗い直す。しかし何かが少しずつ狂い始めていて―。
過去に戻った慎一は、理沙と敏彦に会いに行く。無邪気に笑い、遊ぶ2人がそこにはいた…。あの陰惨な事件に関係しているとはどうしても信じられない慎一は、理沙に問いただす。その時、彼女が出した答えとは…。
過去の惨劇を防ぐため、慎一は駆け巡る。前回の失敗を活かして現場へ先回りをするが、そこに現れた意外な人物に邪魔をされてしまった。そして迎えた放課後。慎一は、今度こそ理沙を救うべくある行動に出るが…。
理沙を救いたかった。それだけだったのにー…。過去から戻ってきた慎一は、身の周りに違和感を覚える。「何か大切なことを忘れているような…」そして、取り返しのつかない事態に陥っていることに気が付く…。
失意の慎一は、夜の街をあてもなく彷徨う。その時、彼に手を差し伸べたのは、偶然再会した小学校時代の教頭・落合だった。わずかに力を取り戻した慎一は、再び走り出す。もう一度大切なものを取り戻すために。
もう為す術がない―。闇深い神社で慎一は絶望する。だがそこに現れた千秋によって、ひと筋の希望の光がもたらされた。そしてようやく過去に戻ることができたが、これが本当に最後のチャンスだと悟る…。
新たな疑惑を深めつつ、事件の真相を探る慎一。今度こそ失敗しないように、細心の注意を払って現場へと赴くが、思いがけず『犯人』と対峙することに! だがそれは慎一が思っていたような人物ではなかった…?
慎一は、今を共に生きる理沙を守っていこうと決意する。しかし、思いがけず明かされた真実は、想像していたよりも、もっとずっと残酷なものだった―…。そしてついに疑惑の人物との対面を果たすときが来た!
家族を救いたいだけなのに、疑惑が次から次へと湧き出てくる。理沙を信じたい慎一は、苦悩の果てに元同級生の田村を問い詰める。しかし、さらに衝撃の事実を知ることに! 愛する者たちへの想いが崩れ去っていく…。
何もかもを失って悲しみに暮れる慎一。そんな中でも、わずかながらに希望が見え出した。あと1度の可能性にかけることができる…!しかし喜んだのも束の間、恐ろしい事実に気が付く。それは究極の選択だった…。
愛する妻と娘を救うため、あがき続ける慎一は、ようやくその手段を見つける。けれどそれは大きな犠牲を伴うものだった…。それでも家族を救いたい気持ちは変わらない。慎一は、最後の可能性にすべてを懸ける―!
もう後戻りはできない―…。過去に戻った慎一は、通学路や秘密基地、先生の家、友人の家…思い出が詰まった街を駆け巡る。その小さな体に孤独と闘志を秘めながら。ついに慎一の最後の戦いが始まった!!
慎一は最後のチャンスとなる事件現場へと走る。そこでは理沙が涙を流していた…。またしても間に合わなかったのか? 絶望する慎一をよそに驚愕の展開が繰り広げられ…!? 本当に…あの日、妻は人を殺したのか?
理沙と敏彦、そして優里奈たち。あの惨劇の日、彼らの間で何が起こったのか…。慎一は謎のピースが次々とはまっていくのを見つめ続けている。そしてついに真犯人が訪れた! 未来のため、慎一が取った行動とは―!
真犯人を暴き出す慎一の計画は動いていく。子供たちが被害者にならないように事件は防いだ。しかしそれと同時に、理沙とのつながりも断たれようとしていた…。慎一は、最後の最後まで、ただ家族の幸せを願う…。
いい方向へ変わっている―…そう噛みしめる慎一。けれど、愛する妻と娘のためにすべてを失った彼は、行くあてもなく街を歩く。やり切った思いも、やるせない思いも抱えたまま…。慎一の決意の果てに見えた景色とは。
幾多の苦難を超えて、明るい未来へと紡ぎ直した。その想いだけを胸に、愛する人たちの前から姿を消そうとする慎一。その手にやっとあたたかな光が届く…。運命に抗うタイムリープ・クライムサスペンス、ここに完結!
