あらすじ

枕絵師・捨八の女だった八百屋お七は、火付けの罪で市中引き回しのうえ獄門に処された。残された捨八の周囲には死の匂いが漂いはじめていた。版元・蔦屋重三郎は自害し、滝沢馬琴。師匠の葛飾北斎の二人も病に倒れた捨八のもとには、閻魔大王の死者・死神が現われ、地獄へいざなう。そんな捨八への思いをいっそう募らせるお栄。やがて二人の心が通い合うようになっていくが……。単行本未収録分を加え、完全リニューアル版(全3巻)第三弾!収録作「其ノ三十 骨違い」ほか「其ノ三十一 雲古譚(うんこたん)」「其ノ三十二 蔦屋重三郎の切腹」「其ノ三十三 西瓜」「其ノ三十四 少し寂しい(前編)」「其ノ三十五 少し寂しい(後編)」「其ノ三十六 水鉄砲」「其ノ三十七 負けいくさ」「其ノ三十八 眠れ茱萸(ぐみ)の木(前編)」「其ノ三十九 眠れ茱萸(ぐみ)の木(後編)」「其ノ四十 人情噺魚屋島吉(前編)」「其ノ四十一 人情噺魚屋島吉(後編)」「其ノ四十二 名月記(前編)」「其ノ四十三 名月記(後編)」「其ノ四十四 抜け雀」の全15話を収録。
狂人関係 1巻

浮世絵の巨人・葛飾北斎は、大きな屈託を胸に抱えていた。安藤広重をら新しい才能の登場に危機感を覚え、友人・滝沢馬琴の衰えに不安を感じ、焦燥に老いた身を灼かれながら画業に邁進し、引越しを繰り返す日々。その弟子・捨八は狩野派の絵師の倅でありながら枕絵師として頭角を現しつつあった。北斎の娘・お栄と、親思いの八百屋の娘・お七の二人はともに捨八に惚れているが……。北斎と捨八、ふたりの絵師の姿と江戸に生きる名も泣き人々の人情を描いた時代ロマンの傑作。単行本未収録分を加え、完全リニューアル版(全3巻)第一弾!収録作「其ノ壱~参」ほか「其ノ四 寒椿」「其ノ五 お七 七草」「其ノ六」「其ノ七 花だより」「其ノ八 母(前編)」「其ノ九 母(後編)」「其ノ十 お栄のこと」「其ノ十一 まどろみ」「其ノ十二 鎌鼬(かまいたち)」「其ノ十三 雛人形夢反故裏(ひなにんぎょうゆめほごうら)」「其ノ十四 屁熊」を含む全14話を収録。

狂人関係 2巻

葛飾北斎の弟子・捨八。飲んだくれで借金を繰り返す半端者だが、お七という女を手塩にかけて育て上げていた。だが火に異常な情欲を燃やすお七は、火事が起きるたびに家を飛び出し、火を眺めながら男に抱かれるのであった。やがてお七は、自ら放火を繰り返し、獄門による死を願うようになっていく…。浮世絵、春画の世界と、男女の愛憎をからませた傑作長編! 単行本未収録分を加え、完全リニューアル版(全3巻)第ニ弾!収録作「其ノ十五 花筏」ほか「其ノ十六 春と修羅」「其ノ十七 蕗味噌」「其ノ十八 鬼哭」「其ノ十九 はるかぜ地獄変(前編)」「其ノ二十 はるかぜ地獄変(後編)」「其ノ二十一 世間噺」「其ノ二十二 新宿遊侠伝」「其ノ二十三 夜鷹蕎麦」「其ノ二十四 お七炎歌」「其ノ二十五 十三夜」「其ノ二十六 風邪の炎」「其ノ二十七 花道」「其ノ二十八 お七涅槃図」「其ノ二十九 冥途」の全15話を収録。

狂人関係 3巻

枕絵師・捨八の女だった八百屋お七は、火付けの罪で市中引き回しのうえ獄門に処された。残された捨八の周囲には死の匂いが漂いはじめていた。版元・蔦屋重三郎は自害し、滝沢馬琴。師匠の葛飾北斎の二人も病に倒れた捨八のもとには、閻魔大王の死者・死神が現われ、地獄へいざなう。そんな捨八への思いをいっそう募らせるお栄。やがて二人の心が通い合うようになっていくが……。単行本未収録分を加え、完全リニューアル版(全3巻)第三弾!収録作「其ノ三十 骨違い」ほか「其ノ三十一 雲古譚(うんこたん)」「其ノ三十二 蔦屋重三郎の切腹」「其ノ三十三 西瓜」「其ノ三十四 少し寂しい(前編)」「其ノ三十五 少し寂しい(後編)」「其ノ三十六 水鉄砲」「其ノ三十七 負けいくさ」「其ノ三十八 眠れ茱萸(ぐみ)の木(前編)」「其ノ三十九 眠れ茱萸(ぐみ)の木(後編)」「其ノ四十 人情噺魚屋島吉(前編)」「其ノ四十一 人情噺魚屋島吉(後編)」「其ノ四十二 名月記(前編)」「其ノ四十三 名月記(後編)」「其ノ四十四 抜け雀」の全15話を収録。