魔女狩りという名の暴風が吹き荒れ、罪なき人々の悲鳴がこだまする中世ヨーロッパ。この混沌の時代に野望に燃えた領主がいた。彼は悪魔崇拝によって欲望を叶えようと画策し、今一人の少女を狂気の宴……<サバト>の真っ只中に放り込んだ! 娘が生贄として命を散らすその刹那、現れた半裸の美しい男は、傲然と言い放った。「これは私がもらう」。その瞳、そのほほえみは、たしかに人間のものではなかった……。光と闇を併せ持った魔人・ラガラをめぐる連作ストーリー。あるときは退屈しのぎに妖魔を斃し、あるときは血生臭い復讐にすすんで手を貸す。彼にとっては闘いも宝物も、生命さえもゲームの一部にすぎないのか!? シリーズ第1巻(全3巻)!!
魔法や剣が力を持つ世界の片隅で、ひとりの村娘が素性のわからない男児を身篭った。出産に耐え切れずに母親は力尽き、赤ん坊は斧で腹から取り出された。呪われた子は、その両眼に燃えるような緑の光を宿していた……。人間と魔神の狭間に揺れるラガラの物語がいま、夜の闇の中からはじまった! いつしか赤子は成長し、人目を引く美しい少年となった。だが、彼が立ち寄った旅籠で商売をしている踊り子・レイラは美しさの中にガラスのような弱さと他人を排斥する意志を読み取った。レイラの未来への希望はラガラの心に響くのか。そして彼が恐れ憎む「追っ手」の正体とは? 表題作はデモーニッシュなダークストーリー。後半は、さらに成長し、力とたくましさを身につけたラガラが登場する「黒き炎の城」!! 魔性の存在とその活躍を追った連作「緑の瞳」シリーズ第3巻(全3巻)!!