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対人恐怖症のOL・かすみの実家は老舗の呉服屋。ある日、父親が倒れたことがきっかけでその呉服屋が廃業の危機に陥ってしまう。かすみは店を残したいと思いつつも為す術がなく途方に暮れるが、そんな時年上の幼馴染・タカくんに偶然再会。かすみが思わず事情を打ち明けると、なんとタカくんは婿入りして経営を支えると言ってきて──!?
消えたタカくんの代わりに彼の弟・藤真と夫婦(仮)になってしまったかすみ。実家の呉服屋を存続させるため仕方なく状況を受け入れるが、遠慮のない性格の藤真とはさっそくケンカばかり…。そんな中でお店の営業をスタートさせるも、人が苦手なかすみは接客もままならない。するとそんなかすみへ藤真は意外なアドバイスをくれて──
仮の夫・藤真のおかげで対人恐怖症が改善されてきたかすみは勇気を出して職場へ退職願を出しに行く。その道中かすみの前に現れたのは、なんと行方不明だったタカくん。「必ず戻ってくるから待ってて」という彼の言葉に元気付けられ、かすみは意気揚々と職場へ向かう。しかし会社に近づくと、次第に過去の辛い記憶が呼び起こされて──
藤真に助けられた際に思わずときめいてしまったかすみ。「本当の夫はタカくん」と自分に言い聞かせるが、どうしても気持ちが落ち着かない。そんなある日、藤真のルックスに惹かれてお店にやってきたのは女子高生三人組。二人は着物に興味を持ってくれている様子だが、残りの一人はなぜか不機嫌な態度で──
家出したえりかを連れて帰ってきた藤真。甲斐甲斐しく彼女の世話を焼く藤真にかすみはなぜかモヤモヤした気持ちになり、つい厳しい言葉をぶつけてしまう。あまりの大人気のなさに自己嫌悪に陥るかすみ。一方、義理の母親に対して反抗的な態度をとるえりかには何か複雑な事情がある様子で──
仕事と勉強の疲れからか熱を出してしまった藤真。普段情けないところばかり見せているかすみはここぞとばかりに張り切るが、外出先で藤真の父親とばったり出くわしてしまう。気まずさを感じつつも挨拶するかすみを藤真の父は完全無視。そのまま逃げるように立ち去ろうとするが──
かすみの父親が退院して家へ戻ってきたことで、ますます賑やかになる山野家。その一方でここ最近どこか元気がない藤真のことをかすみは心配していた。そんな矢先、突然実家へ祖母の白無垢を取りに行くと言い出した藤真。「親父が捨てるかも」と心配する姿はなんだかいつもと様子が違っていて──
昨夜の“あの出来事”のせいで、思わず藤真を避けてしまったかすみ。何を考えているのか分からない藤真に頭を悩ませていると、一人の美人女子大生が店を訪れる。気を取り直して接客しようとするかすみだが、ちょうど帰宅してきた藤真が彼女のことを「元カノ」だと紹介してきて──
藤真への気持ちを自覚してから自分磨きに余念がないかすみ。知り合いたちの協力を得て宣伝用の写真撮影に繰り出すが、その間も藤真のことが気になって仕方がない。そんな中、会話にのぼったのは藤真の兄・タカくんの話。「何を考えているかわからない」そうタカくんが評されることにかすみの胸はなぜかざわついて──
藤真からの突然の“ある申し出”にパニックなり、思わず逃げ出してしまったかすみ。素直に嬉しくなる反面、タカくんとの約束があるため何も答えることができず途方に暮れる。そんな矢先、舞い込んできたのは泊まりがけでの仕事。かすみは藤真に告げず、逃げるように出かけていくが──
藤真とかすみのギクシャクは解消され、すっかり通常営業に戻った二人。一方、絶賛行方くらまし中のタカくんは久しぶりに会った後輩に「明るくなった」と指摘される。いろいろ問題を抱えている最中の彼にとっては意外な言葉だったが、ひとつだけ思い当たる出来事があって──
トラブルがきっかけでついに一堂に会した山野家と小川家の面々。かすみと藤真の隠し事やタカくんの失踪理由など、全ての事情が明かされる。しかし一つだけ残された「問題」が……。不安げな藤真を残し、タカくんと二人きりで向き合うかすみ。果たして二人の出した答えとは──呉服屋婿取り大騒動、感動の最終回!!!
