“一人きりで音楽に浸れる場所”を探していた昴は、学校の屋上にいた。そこにやってきたのは新しくクラスメイトになった旭。妙に人懐っこい旭に、突然聴いていた音楽を聴かせて欲しいと頼まれる。うっとおしいと思いながらもイヤフォンを渡す昴だが――。「…すっげー切ねぇ…泣ける」 どうせ彼に音楽のことなんてわからないと高を括っていた。けれど、旭の瞳にはうっすらと涙が浮かんでいて……。初めて自分と同じ感情を持つ人間に出会った。その喜びから、旭との近過ぎる距離感に戸惑いつつも、少しずつ歩み寄り――。(単話版 第2話)