一生夢中になれる何かと出会った人は、最強だ。舞台は「女性の幸せは、素敵な男性に見初められて結婚すること」と信じられていた十八世紀末のパリ。女子禁制の国立学校で数学を学びたいと夢見るソフィーは、男装して新しい名前を手に入れ、男の子として入学試験に挑む! 「100問100分の筆記試験」の時間との戦いを経て、二次試験は「広大なルーヴル宮殿内に隠された問題文を見つける」こと。合格率およそ1割という難関の中、ソフィーの目は新しい課題に取り組める喜びに輝き続けるーー! 実在の数学者ソフィー・ジェルマンをモデルにした、夢を諦めない少女の物語、完結巻!
数字が大好きな12歳のソフィーは「どうして雪は六角形なのか」を考えるのに夢中になり、雪の積もる地べたに数式を書き始めてしまうような女の子。 18世紀という時代ゆえ、こんなにも才能に溢れているのに女の子であるというだけでソフィーに学問の道は開かれていないのが辛いですね…。 調べてみたところ数学の世界には「ソフィー・ジェルマン素数」というものがあるそうで、厳しい時代に生まれながらソフィーが研究を諦めなかったことがわかります。 今後、物語の中でどんなふうに彼女が数学を究めていくのか楽しみです!