あらすじ

束の間の自由時間後、軍曹らによる突然の外出禁止令。そのとき東堂は「兵器」に関する、ある重大な異変に気づく。それは人知れず前夜のうちに発生していた。不可解な謎が姿を現わす第四巻。
神聖喜劇 第一巻

驚異の記憶力を持つ東堂は昭和十七年一月、対馬の要塞重砲兵連隊へと配属。そこでの三カ月の教育期間に彼が体験したものは何か?漫画化絶対不可能と言われた日本文学の金字塔ついに出現!

神聖喜劇 第二巻

兵を兵たらしむるための「教育」は確実にその本性を現わし、東堂は、類稀なる記憶力によって、軍隊諸規則諸条文を正当に行使することでそれに立ち向かう……。あの「日本文学の金字塔」を完全漫画化。興趣深まる第二巻。

神聖喜劇 第三巻

東堂は、入隊前に過ごした料亭「安芸」の“彼女”との一夜の情交を思いだす。それは人生を諦めきった女と、戦争での犬死にを覚悟した東堂との、互いに斬り込むがごとき言葉と性の応酬だった。

神聖喜劇 第四巻

束の間の自由時間後、軍曹らによる突然の外出禁止令。そのとき東堂は「兵器」に関する、ある重大な異変に気づく。それは人知れず前夜のうちに発生していた。不可解な謎が姿を現わす第四巻。

神聖喜劇 第五巻

内務班を揺るがす「剣鞘摩り替え」事件の犯人探し。嫌疑は前科者の冬木にかかるが、東堂には“真犯人”への確信があった。補充兵教育期間も半ばを過ぎ、大きな転回点の接近を待つ第五巻。

神聖喜劇 第六巻

冬木への剣鞘摩り替え事件疑惑、末永への模擬死刑事件など、あまりにも滑稽かつ残酷極まりない光景を目前に、東堂と冬木とは、期せずして時を同じく立ち上がる……。怪物的巨編、ここに完結!

神聖喜劇

元になった小説がとても気になる

神聖喜劇 大西巨人 のぞゑのぶひさ 岩田和博
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男

今まで色々なマンガを読んできたと思うが読んできたマンガの中でトップクラスのセリフが多いマンガだった。梶原一騎原作も小池一夫原作も読んできたし、そこそこセリフがあっても気にせず読んできたがこのマンガは別格で多い。戦前の日本軍を舞台とした作品で昭和十七年一月からの三カ月の教育期間中に凄まじい記憶力を誇る主人公の陸軍二等兵・東堂太郎が異常な軍隊世界の中で過酷な新兵訓練を受けるが、その記憶力を武器として軍隊内部の不条理に抵抗していくのと冬木との友情を育む話。 登場人物は基本も丸坊主で上等兵である神山と藤堂と仲の良い生源寺が眼鏡をかけているくらいでなかなか判別も難しくもあるが途中からすんなり理解できるようになる 東堂太郎の記憶力で軍隊内の不条理に対決していきますが、不条理の内容も規則の解釈だったり当時の思想の基づく話や特に印象深いのは「大根の煮物は軍事機密か」などの色々なものがあったり戦前当時の話のため現代社会では言ってはいけない発言なども多々あった。規則や論理、各登場人物の背景などは当時の社会情勢を反映しているのかその辺は興味深いものがあった 大前田文七/神山との絡みや上官からの思想についての話などはあまりに長くてめくったページがよくわからなくなるレベルだったが最終的にはミステリーっぽい話に終わる。 でここで重要なのは俺はこのマンガを読んだが今まで書いてきたことが正しいかどうかがよくわかっていない。多分あっていると思うが登場人物の心情を理解できるまで読めたと到底思っていない。絶好調の時にまた読み返したいね 原作小説はとてつもない名作だということだが、死ぬまでには一回くらい読んでみたい あとスマートフォンで読むのではなくタブレットなどの大きい端末で読むのをお勧めします。