ランキング戦、ついに決着!? 「女だから」という理不尽な理由で冒険者パーティを追放された魔導師のターニャは、ふとした偶然で伝説の大魔女・ラプラスの封印を解いてしまい、なおかつそのまま一緒にパーティを組むことに。魔導師から魔法剣士へと転職し、パワーアップしたターニャは、自分を追放したパーティを見返すため、ランキング戦に挑む。もう一人の仲間はギルドで出会った、貧弱ステータスの回復術士・ナディーネ。ランキング戦のさなか、ナディーネが過去に暗殺者だったことが明らかに。ナディーネは、ターニャたちに過去を受け入れてもらえないのでは、そして貧弱回復術士はパーティの仲間と認めてもらえないのでは…と不安を募らせていた。しかしターニャは「回復術士」としてのナディーネを歓迎した。そして「リリウム」の絆はよりいっそう深まり、ランキング戦第1試合に勝利! 順調に勝ち進んだリリウムだったが…どうなる、第2試合!?
謎に包まれたラプラスの過去とは―― 「女だから」という理不尽な理由で冒険者パーティを追放された魔導師のターニャは、ふとした偶然で伝説の大魔女・ラプラスの封印を解いてしまい、なおかつそのまま一緒にパーティを組むことに。魔導師から魔法剣士へと転職し、パワーアップしたターニャは、自分を追放したパーティを見返すため、ランキング戦に挑む。ついに、ランキング戦最終試合、ターニャを理不尽な理由でパーティから追い出した張本人・ライアンと戦うことに。試合途中、ライアンが無理やり召喚したドラゴンに襲われるトラブルがあったが、ターニャの復讐が炸裂し、見事ライアンに大勝利! 無事ランキング戦は閉幕した。ターニャは復讐を果たし、そして女だけのパーティ「リリウム」が優勝! 歴史的快挙に、「リリウム」とその仲間たちは祝杯をあげた。皆が喜びに包まれる中、ターニャの相棒・ラプラスの様子がなんだかおかしくて…!?
ラプラス出生の秘密が、今明かされる―― ターニャは、「女だから」という理由で自身をパーティから追い出した張本人・ライアンに復讐を果たし、そしてランキング戦にも優勝!! 皆が喜びに包まれる中、ターニャの相棒・ラプラスだけはなんだか様子がおかしくて、少し不安なターニャだった。ランキング戦に優勝したターニャたちはノーヒン皇国の晩餐会に参加することに。そこでマクスウェルという男の姿を見たラプラスは、マクスウェル後を追うように姿を消した―― ターニャはパーティメンバーとともに必死の捜索をし、ついにラプラスの居場所をつきとめた。ラプラスは、マクスウェルに接触するためにわざと城の地下牢に閉じ込められていたのだった。魔法を駆使してラプラスの居場所まで辿り着いたターニャ。そしてラプラスに「仲間なのだから心配事は話してほしい」と思いを吐露した。ターニャの素直な気持ちに心が動いたラプラスは「自分の父・マクスウェルへ復讐しようとしている」と打ち明けて!? ついにラプラスの口から語られる、ラプラスの出生の秘密、そして父親マクスウェルの衝撃的な過去!!
女だけのパーティリリウムの物語、堂々完結 ターニャは、「女だから」という理由で自身をパーティから追い出した張本人・ライアンに復讐を果たし、そしてランキング戦にも優勝!! しかしターニャの相棒ラプラスは、なんだか様子がおかしかった。それは、自分の父親であり そしてノーヒン皇国の宮廷魔導師長であるマクスウェルへの復讐を果たそうとしていたからだった―― ラプラスは、マクスウェルの不老不死の実現のためだけに育てられ、さらにノーヒン皇国の皇女・アリエノーラも彼の企みに巻きこまれていることを知ったターニャ。ラプラスたちへのあまりの仕打ちに怒るターニャは、ラプラスとともにマクスウェルへ最終決戦を挑む!! 女だけのパーティ「リリウム」による爽快ファンタジー、堂々完結!!
女性差別がはびこる異世界で、パーティに理不尽な扱いを受けた魔導士の主人公は、八つ当たりの中で伝説の魔女の封印を解いてしまう。二人が手を組みパーティへの復讐を目指す物語は、現実世界にもある女性差別を数多く描き出す。 現実世界での女性差別は、とても見えにくい。例えば〈女性議員が少ない〉という問題意識に「実力のある女性議員希望者が少ない」「そもそも議員になりたがる女性が少ない」という、もっともらしい反論がある。しかしこれは女性に対する教育の不平等(女性に教育は要らないという意識、入試不正等)や女性は表に出るべきではない(=女性は男性に庇護されるべきだ、女性は家庭を守る人だ)という意識等、社会構造に練り込まれた多様な通念、しきたりが起因していて、それは男性にも、そして多くの女性にも気付かれない。 本作の異世界でも、現実世界で行われる差別が全く同じ形で表現される。主人公は身に降りかかった決定的な差別をきっかけとして、社会にある差別構造を伝説の魔女に教わりながら少しずつ自覚するようになる。主人公と一緒に、私もいちいちハッとさせられる。 魔女に肯定される主人公、主人公が肯定する女性達。世の中のおかしな構図に武力で立ち向かう二人の進撃は痛快だ。難しく考えずに勧善懲悪をなしてゆく水戸黄門的なカタルシスを与えながら、差別構造を分かりやすく描いて「女性差別はこんなに分かりやすく〈悪〉なんだ」と気付かせてくれる。 二人が社会をギッタギタにするのを期待したい。