清澗寺伯爵家に引き取られた泰貴は、自らの呪われた血に抗いながらも、双子の兄・弘貴から次の当主の座を奪おうと画策していた。そんな中で家庭教師の藤城に恋した泰貴は、彼の冷酷な本性を知り衝撃を受ける。隷属を求め、泰貴を利用しようと企む藤城に反発し、泰貴は恋を諦めようとする。一方、闇市の実力者・曾我との関係を深める弘貴は、闇市の利権を巡る抗争に巻き込まれてしまう。時代の荒波は、否応なしに清澗寺家をも呑み込んでいき――。 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。