おれにキスとかできる? 二度目の高校二年の夏、間宮祐弘は疎外感から逃れるため、大好きな大伯母の暮らす海沿いの町を訪れた。幼い頃から夏のたびに、遊びに来ていた場所だった。だけど中二の夏、幼馴染みの晃平から突然キスされてしまう。したくなったからした、そう言う晃平に戸惑い、翌朝、晃平を避けるように実家に戻って以来、この町を訪れたことはなかった。誰にも会わず静かに過ごそう、そう思っていたのに、駅についた祐弘を迎えに来ていたのは晃平で!? なにごともなかったように過ごしていた二人だけれど、大学生の笙野が現れることによって均衡が崩れて……