あらすじロックの神という名の悪魔の出現によって、第2の魔のジャンピング・スポットと化した新フリーウェイ。ボニーとドトキン、二人のバイクメ~ンの生死を賭けたバトルは、リンダ、リカコ、ファッツ・ヒロミらを巻き込んで激しくなってゆく。ヒーロー不在の時代の新たなる伝説、いよいよ最終巻に突入!!
『バタ金』で世に現れて以来、望月峯太郎(ミネタロウ)は、ずっと「今、一番カッコイイ」へ向かって漫画を描いてくれている。 『バタアシ金魚』は文句なしの最先端で、当時の「ヤンマガ」力をまざまざと見せつけた青春ギャグだった。鮮やかな作風チェンジをした『座敷女』は現在でも頭抜けたサイコホラーの傑作たり得ているし、『ドラゴンヘッド』の始まりは、『AKIRA』以降の漫画に「新基準」設定を強いるほど強烈なインパクトを与えた。 一方で、そのあまりに「センス漲る」個性ゆえ、物語が長篇化すると、著者の希求する感覚と作品世界の拡がりに軋轢が生じ、収拾がつかなくなる傾向がある。 このキャリア初期の長篇作は、そんな「暴走」が初めて記録された、稀有な失敗作だ。 だが、それが失敗であるからこそ美しいものもあるのだ。 こんなに一途に己の感覚を追い込み、そして暴走しクラッシュしてしまう才能! しかし、望月峯太郎は、何度もボロボロになりながら、常に新たな可能性に向かって立ち上がる作家でもあるのです。