sakurakoji.sakura.ne.jp
柴門ふみは徳島市立高校を卒業後に御茶ノ水女子大に入学します。在学中は漫画研究会に所属し,同人誌に「ケン吉」のペンネームで作品を出しています。この時期から弘兼憲史のアシスタントを務めています。
1979年に大学を卒業し,漫画家としてデビューしています。ペンネームの「柴門ふみ」は美しい歌声とギターテクニックで一世を風靡した米国の男性デュオ「サイモンとガーファンクル」のポール・サイモンにちなんでいます。
1980年に弘兼憲史と結婚し,1981年からヤンブマガジン誌に連載を開始した「P.S. 元気です,俊平」で第7回講談社漫画賞(1983年)を受賞し,柴門ふみの名前が知られるようになります。
1983年から1988年にかけては別冊マンガアクション誌で短編集「女ともだち」を発表しています。一話完結の形式で,一話ごとに異なる女性あるいは女性たちが主人公となって恋愛模様が展開されます。
この作品の後は再び長編の世界に戻っています。そのあたりの変化について「女ともだち」の後期作品である「カミングアラウンドアゲイン」が転機になったようです。あとがきで柴門ふみは次のように述べています。
仕事で行き詰まっている上に,耳元でうるさく騒ぐ子供に私は益々パニック状態に落ち込んでいきました。その一番苦しかった頃の作品が「とまどい」と「カミングアラウンドアゲイン」の二つの長篇です。
短編連作に行き詰まりを感じ,ストーリーの大きな流れで動く複数の人間ドラマ,という方法論を展開させ,コミックの持つおもしろさをもう一度確認しようとしたのです。ですから,それまでの主人公の女性の独り言のような短編とは,それを機に作品が大いに変化しました。そしてそれがのちのち,よかったのだと今改めて思っています。(引用了)
80年代感が読みづらいかなと思ったけれど、テンポの良さやキャラの素敵さ、大人なやりとりに、素敵だなと思いました。大人の色恋いろいろは読んでておもしろいです。