あらすじ
カラダが求める、運命の相手は…誰? エリートが集まる九条学園には、所属するだけで未来までの栄誉が約束されている「生徒会」が存在する。「生徒会長」綾小路蓮は、一族の会社を経営しながら、学園の命運をも一手に握っていた。有能な庶民「会計」結城樹、学園のお嬢様「副会長」九条楓らと良好な生徒会運営をしていた蓮だったが、ある時、努力で1年成績トップを掴んだ、特待生の支倉綾音が、理不尽ないじめを受けていることを知り… 番(つが)う相手の性別は不問の世界で、蓮が本能で感じ取る運命の相手は――誰?
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優秀な人材を集めて日本一のエリートを育てるための学校・九条学園。 そこには絶対的な権力を持つ生徒会が存在する。 ある日、"α"である生徒会長の蓮は、1年生の首席でありながら"Ω"であるために虐げられている綾音と出会い、彼女を生徒会に入れることを宣言する。 この作品は"オメガバース"の世界観を踏襲しており、特に"生まれつきの能力により人間の階級を分ける"という要素を強く作品に組み込んでいる。 αである生徒会長の蓮と副会長の楓、βである会計の樹、そして蓮に拾われる形になったΩの綾音、この生まれつき階級の違う4人が同じ生徒会にいる事自体が不自然なのだが、九条学園生徒会という絶対的な権力を持った存在の中で それぞれの"目的"のために策略を巡らせていくという、頭脳戦・心理戦が物語の中心にある作品。 登場人物たちの思考が深く展開もテンポよく進んでいき、そしてその中にオメガバースの設定が上手く組み込まれているので、会話劇や作品の世界観にとにかく引き込まれる作品。 ただし、オメガバースの"番を作る"という意味合いの描写のほうが全くないわけではなく、恐らく今後の頭脳戦・心理戦の中に絡んできそうな雰囲気がある。男女混合のオメガバースということもあり、いろんな要素が絡み合ってどんどん複雑な関係性が生まれる作品になっていきそう。 1巻まで読了