あらすじ

―ライラが僕以外の誰かに抱かれるなんて…嫌だ……。鳥たちを助けようと家の外に出たライラを、週刊誌のカメラマンに撮影されてしまった。人気上昇中のモデル兼歌手である皇直孝にとってこれ以上ないスキャンダルだ。事務所の社長に呼び出された尚孝は、これからも芸能界で生きていきたいのなら今すぐこの彼女と距離をおけと命令される。あまりに突然の出来事に理解が追い付かない尚孝。しかし、行く当てのないライラが家から出て、知らない誰かに抱かれることを考えると居ても立っても居られなくなり…。純愛デリシャスミール【最終話】
純愛デリシャスミール(1)

お、お兄さん…童貞ですよね…? 俺の名前は 皇 尚孝(すめらぎ なおたか)25歳 ナオという芸名で歌手兼モデルをしている。真面目に仕事をこなしていたら、いつの間にか「抱かれたい男ランキング3位」なんて称号を手に入れてしまったわけだが…残念ながら彼女いない歴=年齢の童貞である(泣) いい加減童貞を捨てなければと思いつつも、女家系で育ったせいか女性に恋愛感情が持てないわけで…。そんな中、街中で突然めちゃくちゃかわいい子に声をかけられた。やばいな…顔隠してたけど、ナオってバレたか…? しかし、俺の心配とは裏腹にパーティーガールのような格好のその子からは予想外の言葉が…。

純愛デリシャスミール(2)

また俺と…キモチイイこと…したくないですか? 街中で出会った美少女(注:実は男で、しかもインキュバス!)に抵抗できず童貞を奪われた翌日、なんとか仕事を終えて自宅に戻ると、当然のように“そいつ”はそこにいた。男の淫魔。インキュバスのライラ。見れば見るほど男だというのが信じられないくらいに可愛いライラに、改めてなぜ昨日俺に声をかけたのかを問いかけた。ライラ曰く、「インキュバスは童貞の方がおいしく感じるけど、いざ人間界に来てみると童貞の人ってブサイクばっかりで、それでナオさんをみかけて…。」 なるほど…つまりこいつ面食いか…! しかも淫魔の体液には催淫効果もあるらしい…どうりで抵抗できなかった訳だ。結局、行く当てがないというライラを放っておけず、しばらくはうちにいていいと言ってしまったが、いったいこれからどうなるんだろうか…。

純愛デリシャスミール(3)

「ん…っ、あっ…そこ…っ!きもちい…っ!っはぁあ……もっとぉ…っ!!」 皇尚孝(スメラギ ナオタカ)25歳、歌手兼モデルとして活動中の芸能人なのだが、なぜか今はわけあってインキュバスのライラと同棲している。毎日のように求めてくるライラに身が持たないと思いつつも、彼にとってはそれが食事なのであり、仕方なく身体を許していた。それに、自分のことを一目惚れだと言い、可愛い顔で甘えてくるライラとの生活も悪い気はしなかった。――たしかにライラは可愛い。これで女の子だったら完璧なんだけどなぁ…。そう思いながらも、一緒に暮らすことに慣れてきた頃、小さな事件が起きようとしていたのだった。

純愛デリシャスミール(4)

「行ってらっしゃい、ナオさん」 そういうとライラは頬に軽くキスをして俺を送り出した。――まるで同棲したてのカップルじゃないか…。美少女にしか見えない男の淫魔・ライラとのイチャイチャ同棲生活が始まってしばらく経つが、可愛い顔で甘えてくるライラとの生活も悪い気はしなかった。用事はすぐに済んだため、家でライラを待たせていることもあり、まっすぐ帰宅しようとした途中、どこかから聞き覚えのある声が聞こえてきた。――まさか…ライラ…?いやでも…なんでこんなところに……? ライラらしき声の聞こえる路地に向かうと、そこでは…。

純愛デリシャスミール(5)

―ライラが僕以外の誰かに抱かれるなんて…嫌だ……。鳥たちを助けようと家の外に出たライラを、週刊誌のカメラマンに撮影されてしまった。人気上昇中のモデル兼歌手である皇直孝にとってこれ以上ないスキャンダルだ。事務所の社長に呼び出された尚孝は、これからも芸能界で生きていきたいのなら今すぐこの彼女と距離をおけと命令される。あまりに突然の出来事に理解が追い付かない尚孝。しかし、行く当てのないライラが家から出て、知らない誰かに抱かれることを考えると居ても立っても居られなくなり…。純愛デリシャスミール【最終話】