あらすじ
貧乏私立探偵のクランシーは大学時代の親友アレックスとオリヴァーの2人と、今日も「難事件」を解決する。今回の依頼は脅迫電話の犯人を見つけてほしいというものだった。依頼人ジェシカは度々かかってくる殺人をほのめかす恐ろしい電話に悩まされていた……が、命を狙われている割にジェシカは妙に浮ついている。ジェシカの友人の話では、極めつきの探偵推理小説マニアで本物の探偵をカレシにしたいと言っていたらしい。結局、脅迫電話は自作自演ということで解決したが、またしてもジェシカのもとに脅迫電話が……。事件の真相は果たして……!? 望月玲子先生がお贈りするコミカル・ハードボイルドシリーズ、第1巻(全3巻)!! 名作短編「風をわたるレディー」も同時収録!!
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望月玲子先生の絵がとにかく美しい。幕間でNY旅行の思い出が写真付きで語られていて1989年のNYとか行きたすぎて羨ましくなった。30年以上前の作品なので、特定のジェンダーの描き方にやはり「ん?」と引っ掛かりを覚えるところもあったけど、それも含めて時代の空気が感じられるいい作品だった。 【追記】 3巻に入ってるあの三島由紀夫っぽい高校生の読切は、単行本収録時ですら作者が「珍品」と呼ぶレベルで今読むとさらに厳しく本編の余韻を見事に全部ぶち壊してくれた。ある意味必見。