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妻と娘との平凡な家庭に満足していた立川憲三、45歳。ある朝、突然に刑事がやってきて、飲み屋でツケを溜めたことが詐欺罪にあたるとして逮捕されてしまう。たかがツケと思う立川の前に刑事の高円寺大樹が現われ、８か月前、公園で殺された水沢加奈子殺害の疑いがあると言われる。別件逮捕の立川は、はたしてクロなのか!?
暴力には暴力を。不良刑事と呼ばれ、極道たちに恐れられている高円寺大樹。彼は刑事という仕事において、たった一つ必要不可欠な条件、それは強いことだと豪語する。東大出身だが、ノンキャリアの三鷹純とはライバル関係だが、お互い認め合っている。その二人が所属する中王署に新署長として大月が赴任し、三鷹を要注意人物と言う。
中王市で一人暮らしの老人、梅本辰造が殺され、捜査は難航。そして30年前の村長一家殺害事件。刑事の高円寺は二つの事件がつながっていると確信する。一方、美島食品に勤めるアイコは、新人の梶山めい子に異常な執着心を持たれ、いとこのユカの助言で中王署にストーカー被害を出す。めい子は暴走族の隼人にアイコ殺害を命じるが…。
アイコ殺害をめい子に命じられた暴走族の隼人は、まちがえてユカを殺してしまう。一方、梅本辰造殺人事件を追う高円寺は、重要参考人の永吉から、30年前の狼男殺人事件の被疑者である火之村一郎は、実は冤罪で死刑になったこと、そしてアイコとユカの祖父であることを聞く。中王署の大月は落ち度を隠すため、アイコが隼人をもて遊んでいたとの情報を。
中王署の署長、大月は本庁の課長補佐に左遷になるが、野獣刑事、高円寺を美島県警察本部生活安全部の銃器対策課へと道連れにする。銃対は警察庁、海上保安庁、財務省、外務省など、10以上もの省庁が銃器対策推進本部をつくった結果できた課。そして高円寺に与えられた最初の任務は拳銃密輸ルート解明のため、氷南組に潜入すること。
美島県警銃器対策課へ異動となった刑事、高円寺は、県内に流入する拳銃の密輸ルートを暴くため、氷南組に潜入捜査として南国県警へと派遣される。そこには高円寺が兄と慕っていた刑事、沢口豪がいるが、氷南組の拳銃密輸をサポートしていたのは、実は沢口であった。彼は幼なじみの氷南組若頭、氷室司と組む腐りきった刑事になっていた。
飢えた獣のごとく危険な血の匂いを求め続ける刑事、高円寺。２年前、高円寺が追っていた殺人犯がホームから身を投げ、彼を助けるため一人の中年男が線路に降り、身を投げた殺人犯は一命をとりとめ、助けた中年男は電車にはねられて即死という事故があった。中年男の娘は、その一部始終を見ていた。その娘は高円寺の目の前に現れて…。
