あらすじ

剣道エリートの磯山香織(いそやまかおり)と、お気楽求道心の西荻早苗(にしおぎさなえ)。何もかもが正反対の二人は反発しながら剣道に打ち込むが、16歳という時期に訪れる、剣の迷い、環境の変化。切磋琢磨という言葉がふさわしい二人の関係にも変化が訪れる。――二人だからこそ、ここまで来れた。爽やかに熱血、青春剣道エンターテインメント、完結!
武士道シックスティーン(1)

磯山香織(いそやまかおり)と西荻早苗(にしおぎさなえ)、ふたりの剣道少女が出会ったのは、中学最後の試合。性格がまるで違うふたりが、反発し、刺激を受け合いながら切磋琢磨!爽やかで熱血、青春剣道エンターテインメント登場!!最後の全国中学校剣道大会決勝で惜しくも破れた磯山香織。そんな実力者がなぜか出場した市民大会でこれといって何の実績もない西荻早苗に一本負けを喫する。それから香織が取った行動とは……!?

武士道シックスティーン(2)

剣道エリートの磯山香織(いそやまかおり)と、お気楽求道心の西荻早苗(にしおぎさなえ)。勝負に執着する香織と、勝負を避ける早苗の変則的ライバル関係は、理想とする剣道を違えながらも続く。そして迎える、入部して初めての公式戦。しかし香織の負傷により早苗が先鋒に!いきなりの強者との対戦、果たして結果は……!?

武士道シックスティーン(3)

剣道エリートの磯山香織(いそやまかおり)と、お気楽求道心の西荻早苗(にしおぎさなえ)。何もかもが正反対の二人は反発しながら剣道に打ち込むが、16歳という時期に訪れる、剣の迷い、環境の変化。切磋琢磨という言葉がふさわしい二人の関係にも変化が訪れる。――二人だからこそ、ここまで来れた。爽やかに熱血、青春剣道エンターテインメント、完結!

武士道シックスティーン

メディアミックスと同時多発コミカライズ

武士道シックスティーン 安藤慈朗 誉田哲也
ひさぴよ
ひさぴよ

「薬屋のひとりごと」が話題になってますね。なろう原作の大ヒットからのコミカライズですが、2019年現在、別々の雑誌(「月刊ビッグガンガン」「月刊サンデーGX」)で同時期にコミカライズを連載するという事態になってます。これはまぁ、色々とメディアミックスに関わる事情があってこういう事が起きてるんでしょうか。 で、過去にも同時コミカライズパターンあったな〜と思い出したのが、この「武士道シックスティーン」です。2009年に、「アフタヌーン」と「マーガレット」が同じようにコミカライズを展開していたのですね。結局どっちの方が売れたのか?今更ながら気になるところですが、とりあえずここではアフタヌーン版の感想を書こうと思います。 作画は安藤慈郎。「しおんの王」のコミカライズを経験し、次の作品で今度は武士道シックティーンの作画を手掛けています。他作品と比較してみて、特に違いを感じるのはキャラの性格付け。個人的にはアフタ版の方が地味…いや、落ち着いた雰囲気があって好きです。逆に、「地味なのは嫌!」という人はマーガレット版を読むのがいいかと。 キャラの性格の違いについて。剣道エリート・磯山香織に関して言うと、表情の変化こそ少ないものの、武士のような真剣味や生真面目さ、気迫のこもった表情が良いんですよね。これは、青年誌だからこそ磯山の「男っぽい」部分をより上手く引き出せたのかなと。 対する西荻早苗についても、ウザくなりすぎない天真爛漫さ(←ここ大事)と、舞踊の経験から来るしなやかさ、芯の強さを感じます。磯山と西荻、どちらも過不足なく、対比の描き分けが秀逸です。 メディアミックス化作品の場合、小説、映画、漫画のどこから触れるかで、作品の印象は変わるものだと思います。そういう意味では、最初にこの漫画から読めたのは自分にとって幸せなことでした。