あらすじ魔法の練習中に魔力切れを起こしてしまったリゼ。「どうしても力が必要なときは、その石に助けを借りなさい――。」ルーナから貰った緑の宝石のことを思い出したリゼの下に、「歌」とともに不思議な記憶が流れ込んでくる。それは「エルロイ」という名の緑魔の記憶。彼にはルーナとリゼの過去にもまつわる重大な秘密があるようで…?
黒い森の奥深くにひっそりと住む少女ルーナ。彼女は普段は薬を作りながら3ヶ月に1度街で薬を売って生活をしていますが、実は彼女は人間の何十倍も生きている魔女で、しかも、触れたり歩いたりしたりした場所に毒キノコが生えてしまうことから"シャンピニオンの魔女"として恐れられている黒魔女だったのです。そんな彼女がある少年に恋をするところから物語が始まります。 毒キノコの設定など、ところどころに暗い設定が見え隠れする作品ですが、それを補って余りある可愛らしい絵柄と素敵なファタジーの雰囲気、そして要所で挟まる優しい口調の語りから、まるで絵本を読んでいるかのような感覚を受ける作品。そして、ルーナと彼女が後に恋に落ちる少年・アンリとの出会いがとても幻想的でかつ純粋さと切なさに溢れていて、絵本のような雰囲気も相まって、大人になってからこの作品に出会ったということが勿体なくすら感じる、そんな作品です。是非、この作品を手に取って、この物語、そしてルーナとアンリのやりとりから穢れのないピュアな心を感じてみてほしいです。 1巻まで読了。