あらすじ沖縄の離島「ハルタ島」にやって来たちょっと訳あり父子、美容師の睦と小学生の一星。少しずつ暮らしにも慣れ、三線を習ったり、おじいの畑を手伝ったり毎日忙しそうな一星。一方、島の青年会にも顔を出すようになった睦には大人の付き合いが待っていた!父子一緒から、それぞれの時間が長くなるにつれ睦の気持ちに揺れが…!?「ふつうの生活」が愛しく思える、あったかい癒しの物語。
高橋しん先生の漫画を読むのはほぼ初めてですが、これを読んでズブっとはまりましたので他の作品も読まねば、という気持ちです。 主人公親子は、この沖縄の離島に何を求めてやってきたのか。 ふたりは移住ではなく「離島留学」として描かれている。 まずその「離島留学」というものの存在をちゃんと認識したのが最初の発見でした。驚いたのが、小学生の子供でも親元を離れてわざわざ来ているということ。なのでこのふたりのように親子でするのは滅多にないらしい。 離島留学、そうせざるを得ない事情がある子達のための措置なのか、あくまで本人の希望なのか。それに関しては2巻以降で深掘りするのかもしれません。 そしてこの主人公ふたり、独特な距離感がもう堪らない。とにかく真面目に真摯に生きてきた父・睦と言葉を発せない息子・一星。そんな一星くん、ここぞというときにだけ「お父さん!」とほっぺを赤くして言うんです…(か、可愛いすぎか〜!)。 表紙の絵になんとなくでも惹かれた人、その感覚は間違ってない。保証します!