あらすじ連続婦女暴行殺人犯の取調べを進めるうち、犯人の過剰なまでの自白に囚われ、現実と妄想境を見失い始める中年刑事を描いた迫真の表題作ほか傑作の短編集。「夏の思い出」「ヤングフォーク」「天国の扉」「静かな生活」「産業’93<夏スキー編>」「どれいちゃんとごしゅじんさまくん」「分校の人」を収録。
表題の短編、連続婦女暴行殺人犯の供述に翻弄される刑事の話。最低最悪の事件が、じわじわと夏の暑さに混ざり込んでなすり付けられていくような感覚です。 そういう話のタイトルに「夏の思い出」とつけるセンス。痺れます。