あらすじ

諏訪頼継(すわ・よりつぐ)に召し抱えられた山本勘助(やまもと・かんすけ)は、忍者の源蔵(げんぞう)から頼継が謀反を企てていると知らされる。勘助は源蔵にもっと詳しく調べろと命じるが、城に忍び込んだ源蔵は敵の忍者からの攻撃で負傷して姿を消す。曲者騒ぎで源蔵を尋ねてきた佐山(さやま)を、飛び加藤(とびかとう)の幻術でごまかした勘助。しかし帰って行く佐山の前に本物の源蔵が現れてしまい、飛び加藤が佐山を殺して……!?
隻眼の竜(1) 蛟竜の章

『鉄人28号』など多数の代表作を持つ漫画界の巨匠・横山光輝が、武田信玄(たけだ・しんげん)の軍師であった山本勘助(やまもと・かんすけ)の活躍を描く歴史大作!戦に敗れた勘助は、負傷した忍者・源蔵(げんぞう)とともに、落ち武者狩りから逃げていた。そして追っ手から逃れるために侵入した民家で捕らえられそうになった勘助は、敵に刃向かって切り捨てられてしまう。かろうじて息をしていた勘助は源蔵の介抱で回復するが、片目と片足の自由を失っていた……。

隻眼の竜(2) 梟雄の章

軍略に長けた山本勘助(やまもと・かんすけ)、女を虜にする忍者・源蔵(げんぞう)、幻術使い・飛び加藤(とびかとう)、手を組んだ3人は野盗を退治したことで名を上げる。その武勇を聞きつけた諏訪頼継(すわ・よりつぐ)の使者によって、勘助は諏訪家に召し抱えられることに。しかし高遠城へやってきた勘助たちは、急激に兵を増やした頼継の行動を不審に思い、源蔵を調べに行かせる。そして頼継の愛妾・桔梗(ききょう)に近づいた源蔵は、頼継が謀反を企んでいると知って……!?

隻眼の竜(3) 戦塵の章

諏訪頼継(すわ・よりつぐ)に召し抱えられた山本勘助(やまもと・かんすけ)は、忍者の源蔵(げんぞう)から頼継が謀反を企てていると知らされる。勘助は源蔵にもっと詳しく調べろと命じるが、城に忍び込んだ源蔵は敵の忍者からの攻撃で負傷して姿を消す。曲者騒ぎで源蔵を尋ねてきた佐山(さやま)を、飛び加藤(とびかとう)の幻術でごまかした勘助。しかし帰って行く佐山の前に本物の源蔵が現れてしまい、飛び加藤が佐山を殺して……!?

隻眼の竜(4) 鳴動の章

武田晴信(たけだ・はるのぶ)を相手に負け戦をした諏訪頼継(すわ・よりつぐ)は、晴信へ刺客を放っていた。忍者の源蔵(げんぞう)から、晴信が好きな女に逢いに行った時に刺客が襲ってくるだろうと教えられた山本勘助(やまもと・かんすけ)は、窮地に陥った晴信を救って手柄を立てる。しかしその後、晴信から勘助へ仕官の声が掛からないことにしびれを切らした源蔵は、様子を調べるために武田の館へ忍び込むが、警備の者に見つかって取り囲まれてしまうが……!?

隻眼の竜(5) 勇略の章

武田晴信(たけだ・はるのぶ)に仕えることになった山本勘助(やまもと・かんすけ)は、上原城を攻撃してきた諏訪頼継(すわ・よりつぐ)を、椅角の計を用いて撃退に成功する。そして晴信から信頼された勘助は、高遠攻めの先陣を任命されて、その準備としてなぜか牝馬を50頭ほど用意していた。一方、忍者の源蔵(げんぞう)は、頼継の愛妾・桔梗(ききょう)を救うためにひと足先に高遠へと向かうが、敵の忍者・幻竜(げんりゅう)に襲われて……!?

隻眼の竜(6) 風火の章

武田晴信(たけだ・はるのぶ)に仕える山本勘助(やまもと・かんすけ)は、高遠攻めの先陣を成功させたことで、信濃全土攻略の拠点として高遠城を改築するという大任を与えられる。しかし事故が続いて難航する改築工事に苦慮する勘助は、源蔵(げんぞう)から工事を妨害する敵忍者の存在を知らされ、その者を撃退して勘助郭を作り上げる。そして晴信は、村上義清(むらかみ・よしきよ)の砥石城を攻略するために兵を挙げるのだが……!?信濃制覇に苦戦する武田軍に、勘助の運命は……!?怒涛の展開を迎える完結巻!