あらすじ「左利きのザク」の一年戦争譚、完結巻! 圧倒的なMSの力で、宿敵・ユーリーを殺してしまったことを思い悩むシモン。だが、彼が生きていたことを知りガンダムのパイロットして自分のなすべきことに気づく。一方、左利きのザクを失ったユーリーはマ・クベがその想いのすべてを託した新たなMSを手にする―― それぞれの想いを胸に今、幕を開ける月面都市・グラナダでの最後の戦い。彼らはその戦場に何を見るのか――!?
「スローモーションをもう一度」作者・加納梨衣が描く異色のガンダム外伝。ジオンの元有名サッカー選手が、ザクのパイロットとして戦争に身を投じる物語です。サッカーファンであれば、タイトルでピンと来るかもしれませんが、「バンディエラ」とは、イタリア語でサッカーチームのリーダーのこと。普通のキャプテンとも違う、チームのシンボル的存在の選手に使われる言葉です。かつてサッカーの国際大会(ギャラクシーカップ)に出場していた偉大な選手が、戦場でいかに戦い苦悩するのか。これまでになくスポーツ選手と国家の戦争との関係を描こうとしているように感じました。そこまでガンダムの歴史に詳しくないガンダム世代ではありますが楽しく読ませていただいてます。特にガンダムでスライディングかましたシーンとか興奮しましたね。「左利き」設定とか、サッカー特有の心理戦も面白いです。ガンダムとサッカーが好きなら読んで損はないと思います。