あらすじ

強豪・横浜義塾との練習試合。10対9と1点差まで追い上げた港湘ナインは、9回裏に驚異的な粘りを見せ、ツーアウトながらも1、2塁と絶好のチャンスを迎える。そしてバッター・ボックスには、麻生遥(あそう・はるか)が……。誰もが代打を考える、このチャンスに、鉄羅(てつら)監督は遥が持ったバットを見てそのまま打席に向かわせた……。はたして勝利の女神は、どちらに微笑むのか!?壁の向こうに突き抜けろ――!!
剛球少女(1) 甲子園に賭けた夢

「男子生徒でなければ甲子園に出場することはできない」――。高野連の規則という高いハードルに挑む、ひとりの少女がいた。その名は麻生遥(あそう・はるか)。甲子園で優勝までした野球の名門校・港北大付属湘南高校。22年前、夏川啓吾をエースとして優勝して以来、10年以上県大会の予選止まりと低迷していた。そんな夏川の娘である遥は“あきらめない限り夢は叶う”という父の教えを胸に、港湘野球部に入部するが……。すべての高校野球ファンに贈る、渾身のリアル・スポーツ劇画登場!!

剛球少女(2) 甲子園に賭けた夢

日本一の高校野球激戦区・神奈川県。なかでも名門と言われる港北大付属湘南高校野球部入部を目指す麻生遥(あそう・はるか)に対し、監督や部員たちは激しい拒否反応を示す。「女に野球ができるわけないだろ……」「思い知らせてやる!!」……。しかし、遥を学校の広告塔として使おうとする校長の目論みから、事態は思わぬ方向に転がり始め――。この少女が、高校野球の歴史を変える!!

剛球少女(3) 甲子園に賭けた夢

3軍とはいえ、県下一の強豪校・横浜義塾との練習試合。女子選手を広告塔に使おうとする校長の目論みから、ついに遥はマウンドへ上がる。男顔負けの素晴らしい投球は、3軍打線を完全に抑え込む。しかし、本気になった横浜義塾は先発メンバーを全員3軍から1軍に交代。全国レベルの強打者が遥に襲いかかる!そして、ホームランを打たれてしまった遙はマウンドを降りようとするが、鏡のアドバイスで持ち直し……。遙を中心に結束していく港湘野球部、はたして激闘の行方は!?

剛球少女(4) 甲子園に賭けた夢

強豪・横浜義塾との練習試合。10対9と1点差まで追い上げた港湘ナインは、9回裏に驚異的な粘りを見せ、ツーアウトながらも1、2塁と絶好のチャンスを迎える。そしてバッター・ボックスには、麻生遥(あそう・はるか)が……。誰もが代打を考える、このチャンスに、鉄羅(てつら)監督は遥が持ったバットを見てそのまま打席に向かわせた……。はたして勝利の女神は、どちらに微笑むのか!?壁の向こうに突き抜けろ――!!

剛球少女(5) 甲子園に賭けた夢

自分のためにチームを出場停止に追い込むわけにはいかない……。麻生遥(あそう・はるか)は夢をあきらめ、野球部をやめる決意を固める。そんななか、鉄羅(てつら)監督は全力で遥の力になることを決心し、最後の練習試合のメンバーに遥を加えるのだった。チームメイトや監督の想いを知り、苦悩する遥……。試合に遥が来ることを信じて、強豪・関東三高を抑えるため、全力で投げ続ける鏡(かがみ)。しかし、その右腕は既に限界に達していた……!はたして遙は仲間が待つ球場に姿を現すのか!?麻生、野球部に戻ってきてくれ!!

剛球少女(6) 甲子園に賭けた夢

関東三高の好投手・佐伯(さえき)と、緊迫した投手戦を繰り広げる麻生遥(あそう・はるか)。決め球のナックルを武器に、相手打線を完全に抑え込む。そして、両校無得点のまま試合は終盤へ。悪天候のなか、1点を巡って激しい攻防が続く。相手のラフプレーで右足を負傷した遥が、最後のバッター佐伯に投じた決め球は……!はたして遥は初勝利を上げることができるのか!?

剛球少女(7) 甲子園に賭けた夢

麻生遥(あそう・はるか)は港湘野球部コーチの飯塚(いいづか)から、父・啓吾(けいご)が球界を追放された事件の真相を知らされる。一方、港湘野球部は、練習試合ではなく夏の地区予選・公式戦のマウンドに遥を登板させることを決断する。鉄羅(てつら)監督は、茅ヶ崎工芸高校から5回コールド勝ちを目前に、ついにピッチャー交代を宣言!しかし、遥が登板することは高野連の規定に逆らうことであり、没収試合やむなしの危険な賭けであった……。

剛球少女(8) 甲子園に賭けた夢

茅ヶ崎工芸高校にコールド勝ちで勝利を収めた港湘野球部だったが、女子選手の公式戦出場に関して、高野連で審議委員会が開かれることになった。麻生遥(あそう・はるか)は、キャプテンの一平(いっぺい)とともに、砂浜で投げ込みを行いながらその結果を待つ。そして、日本中のマスコミが注目するなか、大会参加資格の一文“その学校に在学する男子生徒”が外される、歴史的な審判が下されようとしていた……。感動のスポーツドラマ、ついに完結。はたして、遙の夢の行方は――!!