あらすじ浪人は人を切りつけた手で美しい若衆を抱き――。寛文三年、江戸。数多いる歌舞伎若衆の中で特に美しいと噂される滝井山三郎の演目に、必ず現れる浪人の姿があった。野暮ったく貧乏な風貌の武士に興味がなかった山三郎。しかし、ある日浪人の殺気だった姿を見てから、血を浴びて猛った躰に抱かれたいと思うようになり…。井原西鶴のえがく「男色大鑑」の世界から、身元を隠した浪人×歌舞伎若衆の秘密の切ない恋物語をご紹介。