あらすじ

彼女は向き合う、彼に、そして自分自身に。――「ユキはずるい」放たれたあかりの言葉は、ユキがかつて心の奥にしまい込んだ凛太郎(りんたろう)への想いに火をつけた。写真を撮る事でごまかし、昇華しようとしていたのに。突然、写真室に呼び出された凛太郎は、ユキに思いがけない不意打ちをされて……。三人の想いが、深く折り重なっていく。
彼女とカメラと彼女の季節 1巻

彼女に、彼女は恋をする。あかりの心は、捉えられた……二眼レフを構える美少女・ユキの瞳に。高校3年生になった春、深山(みやま)あかりは、代わり映えしない日常と窮屈なトモダチ関係に、違和感を覚えていた。しかし、二眼レフを携えたクールな美少女・仙堂(せんどう)ユキと出逢い、くすんだ毎日が、とたんに輝きはじめる。奔放なユキに振り回されるうち、あかりの「好き」という気持ちが高まっていき――。

彼女とカメラと彼女の季節(2)

いつもは見えないけれど、ふと垣間見えるユキと凛太郎(りんたろう)の深い絆。その瞬間に触れ、あかりは激しく動揺していた。一方ユキは、あかりの撮った自分の写真に不思議な感慨を抱いていた。あかりが隠してきた気持ちは、写真を通じてユキに伝わる。「抱きたい?」ユキの思いがけない問いかけにあかりは──。

彼女とカメラと彼女の季節(3)

こんなに近くにいるのに、こんなに寂しい。あかり→ユキ→凛太郎(りんたろう)→あかり。焦がれるような片想いの季節は、秋から冬へ。――ユキが望むから、あかりは凛太郎と恋人のフリをする。凛太郎と接するたびに、心地よさに気持ちが揺れる。申し訳なさと、安心感と、切なさと……。二人が近づくにつれ、ユキにも不思議な変化が訪れる。今まで冷静に二人を見れていたはずなのに――。

彼女とカメラと彼女の季節(4)

彼女は向き合う、彼に、そして自分自身に。――「ユキはずるい」放たれたあかりの言葉は、ユキがかつて心の奥にしまい込んだ凛太郎(りんたろう)への想いに火をつけた。写真を撮る事でごまかし、昇華しようとしていたのに。突然、写真室に呼び出された凛太郎は、ユキに思いがけない不意打ちをされて……。三人の想いが、深く折り重なっていく。

彼女とカメラと彼女の季節(5)

彼女は、彼女に告白する。――ユキが吐き出した胸の内。溢れる想いをあかりが受け止めて、すれ違い続けた二人は重なり合う。「もっと動物みたいに哭いて」――高校生活の終わりはもうすぐそこ。あかり、ユキ、そして凛太郎(りんたろう)。それぞれの青い想いが駆け抜けた片想いの季節、ついに完結!