あらすじ

ながい激のマネージャーによる交渉の末、編集部より『デビルマン』は2ヵ月間(160ページ)の連載継続の了解を得る。地球規模でのデーモンとデビルマン軍団の戦いを描き始めた激は、飛鳥了の存在が当初の想定より大きく変容していることに気付く。「了を死なそうとしたら描けなくなった──つまりあの時からストーリーのキャスティング・ボートは飛鳥了が握っていたことになるんだ!──だとしたら飛鳥了とは何者なんだ!」(ながい激)
激マン! デビルマンの章(1)
マンガ家デビュー2年目に描いた『ハレンチ学園』の大騒動を経て“過激なマンガを描くマンガ家”として日本中に認知されたながい激。デビュー5年目、1972年には『ハレンチ学園』『あばしり一家』『あにまるケダマン』『オモライくん』『スポコンくん』の少年週刊誌5誌同時連載の離れ業を成し遂げていた。ギャグマンガ家と認知されてきた激は、元来描きたかったSFストーリーマンガへの夢を『デビルマン』に託す。『デビルマン』創作の過程をノンフィクションに近いフィクションとして描いた『激マン! デビルマンの章』が、いよいよ登場!!
激マン! デビルマンの章(2)
「いつデビルマンを登場させるのか?」に悩んでいたながい激は、ようやく不動明をデビルマンへと変身させることに成功する。しかし、ギャグマンガの倍の制作時間を要する『デビルマン』には、週刊誌4本体制を維持したままでは制作できないと感じていた。1972年夏、体力的、精神的に追い込まれていた激はある決断を下す──。
激マン! デビルマンの章(3)
「『デビルマン』は自由に描け 何を描いてもかまわない!」と編集担当・酒水より励まされたながい激は、デビルマンとシレーヌの戦いをより過激な描写で盛り上げようとする。一方、帝映動画プロデューサー・羽多田からは、アニメに登場していない飛鳥了に対して視聴者からクレームが来ていると知らされる。決して順風満帆とはいえない『デビルマン』の連載過程で、避けては通れない問題が起こる。
激マン! デビルマンの章(4)
「少年マンガ人」編集長・宮島から告げられた『デビルマン』連載終了の言葉。落ち込む間もなく、ながい激は物語を終わらせるべく全力で取り組む覚悟を決める。そして、激はマネージャーの猛反対にあいながらも『デビルマン』に集中するため、『あばしり一家』の連載終了を決める。『デビルマン』で激が伝えたかったメッセージとは? 『デビルマン』創作の舞台裏で構想されていた幻のページを再現しながら、物語はクライマックスへ向けて加速する。
激マン! デビルマンの章(5)
ながい激のマネージャーによる交渉の末、編集部より『デビルマン』は2ヵ月間(160ページ)の連載継続の了解を得る。地球規模でのデーモンとデビルマン軍団の戦いを描き始めた激は、飛鳥了の存在が当初の想定より大きく変容していることに気付く。「了を死なそうとしたら描けなくなった──つまりあの時からストーリーのキャスティング・ボートは飛鳥了が握っていたことになるんだ!──だとしたら飛鳥了とは何者なんだ!」(ながい激)
激マン! デビルマンの章(6)
『デビルマン』終盤に向かって、連載ネームを切るのがキツクなり、ながい激は机に突っ伏すことが多くなった。悪魔狩りのネーム中、ヒロイン・美樹と不動明のやりとりに涙することも。そんななか、作者自身「ヒデエ!ひどすぎるよコレは…とんでもないショッキングなシーンになっちまった…」と、本人の意思とはかけ離れた場面も描いてしまう。そして、この場面をめぐって「少年マンガ人」編集部とひと悶着起きてしまう……。マンガ家・ながい激の魂の闘いの物語、ここに完結!!
マジンサーガ

マジンサーガ

著者自身の代表作『マジンガーZ』を新たな視点から再構築した『マジンサーガ』がついに電子書籍で登場!! 精神力で自在に形状を変えることができる超精神物質“Z”。この物質を用いて生み出された“神の鎧・マジンガーZ”。父から託された研究成果である“マジンガーZ”を装着した兜甲児は、その力をコントロールしようとするのだが……。
天空之狗

天空之狗

“神”として“妖怪”として親しまれてきた“天狗”に独自の解釈を加え、イマジネーションあふれる作品世界に昇華させた『天空之狗』がいよいよ登場。天空社は表向きオカルト月刊誌「ミスト」を発行する出版社だが、本来は“天狗”としての使命を果たすためのメンバーが集った超能力者集団“天空之狗”だった。太古の昔より人間の精神に取り憑き、人間を食い物にしてきた闇の魔物・禍霊(まがつひ)の封印が解かれつつあることを知った“天空之狗”は、この世界を守るため“この世の外”との戦いに挑む。
THE BIRD

THE BIRD

永井豪が生み出したもう一つのバイオレンスアクション。中空を考え込みながら舞う翼の生えた人の姿があった。人間の世界に憧れを抱き、ホームを脱走、仲間から追われる身となったデビット・バード。彼の目に映る人間社会とは……? 追う者と追われる者の壮絶な戦いが始まる。
ミストストーリー

ミストストーリー

著者入魂の連作短編集。霧の中では現実が歪み、この世とあの世の境界が現れる。「ミストストーリー」(「霧」の中の物語)、そこにはもう一つの“現実”がある。面や人形に興味を持っている少女・ミコ。友人から冗談っぽく自分の顔が「お面」っぽいと言われ、両手で顔を持つ。──「面」、自殺した丸石の代わりの雪だるまを作っていた白田は、丸石をいじめていた黒条のグループから目をつけられる。翌日、黒条のグループだった徳森と幸原が殺される事件が起きる。──「雪」など7編を収録。
神話大戦

神話大戦

古代インドの長編叙事詩『ラーマーヤナ』を大胆にアレンジし、日本人にも馴染みやすいSFの世界観で展開した『神話大戦 ラーマーヤナ編』がいよいよ登場!! ラーマ王子と美しい妃シータ、勇者ハマヌーンの物語が、永井豪の芳醇なイマジネーションをもとにいま鮮やかに蘇る。突如、ランカ島(現スリランカ)の人々を魔神ラーヴァナが襲う。神にも悪魔にも殺されることがないラーヴァナに邪悪な波動を感じたインドラ神は、インドラの必殺の武器ヴァジラを手に立ち向かうのだが……。「アジアの人々のほとんどが『ラーマーヤナ』の物語を知っているのに、アジアの一員である日本人がほとんど知らないのはかなしい。マンガで描こうと思った」(『神話大戦』解説 永井豪より)