仲良し同級生のタケ・梅子・まっちゃん。幼なじみでもあるタケと梅子は、まっちゃんに恋をするライバルでもあった。高校2年生となった3人。タケは病気を乗り越えようと少しずつ変わり始め、今まで避けていた体育祭にも積極的に参加。そんなタケの姿に、彼をずっと支えてきた梅子の心は複雑に入り乱れていく。そして体育祭も終わり、また日常が戻ってきたある日、梅子は蔵之介から思ってもみなかった一言を言われて――!? 同級生3人が紡ぐ、甘く切ない初恋青春ストーリー、急展開! ※こちらの商品には、巻末にデジタル版限定特典イラストが収録されています。※
中学のころから喘息持ちで学校も休みがちだったタケと、昔から彼の世話をよくしていた幼馴染の梅子。その2人がおんなじ人を好きになってしまった、という少し変則的な三角関係の物語。 あらすじからも分かる通り、片方が男の子どうしという三角関係。でもこの作品は作品全体の視点が引き気味に設定されてて、恋愛模様も描きつつそれを高校生活の青春の1ページのようなタッチで描いている。なので3人以外の登場人物にもスポットが当たるし、1巻を通して読むとむしろ群像劇のような印象すら受ける。 ストレートな恋愛関係の中に同性間の恋愛を交えると、エンディングがどういう形であれその過程でどうしても同性間の恋愛を"歪なもの"として描きがちなんだけど、この作品は群像劇的な描き方も相まってその"歪さ"を全く感じさせない、とても爽やかな読後感を与える作品になっている。この爽やかな雰囲気を保ったまま、三角関係がどう展開していくのかが凄く楽しみ。 1巻まで読了。