あらすじベルタンが手掛けた、大貴族パンティエーヴルの花嫁衣裳の評判は、ヴェルサイユまで轟いた。名声を得て、忙しく働くベルタンの耳に、オーストリアより輿入れする王太子妃専属のモード商を探しているとの情報が入る。後のフランス王妃マリー・アントワネットがいよいよ歴史の表舞台に立つ。世紀の結婚式が始まろうとするその陰で、陰謀が蠢く。ベルタンはルイ15世の公妾デュ・バリー夫人より秘密裏に仕立て依頼を受けるが――!?
ファッション業界の祖のような方だとは知りませんでした。 ベルサイユ宮殿で活躍し始めるようになると何を軸にしているかわからない感じがなくなり、比べ物にならないほど、凛として美しく男前に見えてくる。 成功を収めたように見えるが、自分の足がば堅牢でないことがわかっているからさらに上へ前へと進みつづける。 教科書で語られる表舞台でなく、彼らを彩るファッション、生活、駆け引きが面白い。