あらすじ

父親が残した探偵事務所は、雅が幼いころ住んでいたアパートの一室。たくさんの思い出が詰まった場所だった。新しい人生を探偵として歩き始めた雅は、慣れない仕事に苦労の連続だ。様々な依頼や事件にかかわりながら、やがて雅は自分の小ささ、拙さを知る。妻はなぜ突然、別れを告げたのか、息子はなぜ離れていったのか――。かつての自分と真摯に向き合いはじめた雅。同じころ、空き部屋の増え始めたアパートに土地買収の話が持ち上がり、第2の人生にも暗雲が立ち込めるのだった……。 ※扶桑社より刊行された文庫を再編集したものです。
虹のクオリア(上)

愛する妻と一人息子のためにバリバリ働く証券マン・雅(みやび)は、数字に色がついて見えるという特異体質の持ち主だった。数字の連なりは綺麗な虹色のグラデーションを描くのだ。仕事も家庭も順風満帆、幸せな毎日を実感する雅だったが、父親の死の知らせから運命の暗転が始まる。父親の死に落ち込む雅に突然の離婚を突き付ける妻。一人息子も引き取られ、孤独の中に落ちた雅は仕事を辞め、その日から数字も色を失った。そんなとき、父親の知り合いだという人物が、案内したい場所があると訪ねてきた。なんとそれは父親が残した探偵事務所だった!灰色の世界で、雅は第2の人生を歩み出す――。 ※扶桑社より刊行された文庫を再編集したものです。

虹のクオリア(下)

父親が残した探偵事務所は、雅が幼いころ住んでいたアパートの一室。たくさんの思い出が詰まった場所だった。新しい人生を探偵として歩き始めた雅は、慣れない仕事に苦労の連続だ。様々な依頼や事件にかかわりながら、やがて雅は自分の小ささ、拙さを知る。妻はなぜ突然、別れを告げたのか、息子はなぜ離れていったのか――。かつての自分と真摯に向き合いはじめた雅。同じころ、空き部屋の増え始めたアパートに土地買収の話が持ち上がり、第2の人生にも暗雲が立ち込めるのだった……。 ※扶桑社より刊行された文庫を再編集したものです。