あらすじ旅をする魔女・イレイナがこの巻で出会うのは、幸せを瓶に詰める少年と彼が想いを寄せる少女、病に臥せり死を悟った壮年の男、破壊された国の王宮で出会った謎の女性。そして、再会する星屑の魔女・フラン…。決して楽しいばかりではない旅路の中で、イレイナが旅をする理由を見つける第2巻!! ※こちらの商品には、巻末にデジタル版限定特典イラストが収録されています。※
「魔女の旅々」は、若くして「魔女」になったイレイナが各地を旅する物語。 魔法使いの上位である魔女だからといって万能ではなく、なんでもパーフェクトに解決できるわけではない。イレイナの母曰く「魔女は魔法が少し得意なだけ」。 そのため、純粋なハッピーエンドは多くない。 かわいいイラストで、ほんわかとした独特のゆるいキャラクターたちから生み出される、予想外のバッドエンド。 「不思議で少しビター」と原作小説のあらすじにあったが、読者にも後味の悪さを噛み締めさせる「ビター」な結末が連続したときは、さすがに主人公も落ち込んでいた。 そこが優秀過ぎる魔女イレイナを、人間らしく感じさせたところでもある。 また原作レビューに、「キノの旅」に似ているとあったので、「キノの旅」も少し読んでみたら、なるほどなと思った。 旅をして様々な街を訪れるところや、旅行者ならではの第三者めいた雰囲気が似ている。 どっちが良いというより、両方ともおもしろくて読みやすい作品だった。次はキノの旅を読みたい。