あらすじ

雫がどん底だった時、傍にいてくれた女性・ミキ。彼女の突然の再訪に動揺が隠せない雫。その光景を心配した沙織だったが、過去を知られたくない雫は邪険にあしらってしまう。過去を断ち切れるか、雫の決断とは…?
不揃いの連理(1)

振られても仕事。OL・田中伊織は失恋を癒やすため、行きつけのお店でやけ酒中。そして、酔った勢いで見た目がちょっと怖い顔見知りの店員・船頭 南と寝てしまう。失敗したと悔やむ伊織。でも南から「忘れたくない」と告げられて…?だらしないけど世話やきな伊織と、優しいけど色々と事情が複雑な南。年齢も事情も環境もまったく違う2人に訪れた過ちスタートの女の子同士の恋愛模様。

不揃いの連理(2)

オンラインゲームで知り合ったヘケとララ。ヘケはララになら仕事相手の愚痴も言えてしまうほど仲良しな関係だった。でも、実はそのララがヘケを苦しめてる仕事先の相手だった…!?仕事の時はお互い素直になれず、口から出るのは泣き言や文句ばかり。素直になってお互いを思いやったり、気持ちを伝えられるのはネットの中だけ…。そんな不器用な女子二人による恋愛模様。伊織と南、沙織と雫の現在進行系の物語も収録している第2巻。

不揃いの連理(3)

オンラインゲームで知り合ったヘケとララ。 お互いの顔も素性も知らないから仲良しだった二人。 けれども実は仕事関係で親密な間柄で…? 仕事の時は素直になれず、ネット上でしか気軽に会話をすることができない二人に自分の気持ちを伝えられる日はくるのか…?

不揃いの連理(4)

過去の恋愛経験からこじらせ気味の体育教師・久城は、メイド喫茶で知り合った生徒・杉本の力を借りて彼女探しを始めることに。積極的にアドバイスをくれる杉本に翻弄される久城。憧れや好意と無縁な2人だったけど、行動を一緒にするうちに多少の変化が…?コミックニュータイプで新連載の長編も2話収録の第4巻!

不揃いの連理(5)

親友に恋をしたこと、そして告白してしまった後悔を引きずる久城。関係性が変わってしまうことを恐れて、それぞれが一歩踏み出せないヘケとララ。居場所がないことにうなされていた南と、そのことを心配している雫。2人でいること、2人でいられる場所があることは当たり前じゃない、と過去が思い出させてくれる――だから、一緒にいられることを大事にしたい。それぞれの思いが発露するガールズラブストーリー最新刊!

不揃いの連理(6)

姉・伊織といつでも会いたいし、話したい妹・沙織。でも…姉には恋人がいて、仕事の都合もあって予定が全然合わないことが辛くて…。そんな時、つい連絡しちゃうのが雫。クラスメイトでもある彼女は私にとってどういう存在なのだろう…!?

不揃いの連理(7)

過去のことで沙織と仲違いした雫。南に追い立てられ立ち去った沙織を追いかけた雫だったが上手く仲直りすることができず、思わずキスをする。その結果、沙織は涙を流し再び雫の前から立ち去ってしまい…。

不揃いの連理(8)

久城先生に突き放されたと感じてしまった杉本さん。一人になった彼女は以前にも「逃げてしまった過去」を思い出すことに…。久城先生・杉本さん、ともに過去に縛られてしまってる2人は、今の想い、関係性を修復したい気持ちを相手に上手く伝えられなくてすれ違い、行き違い続ける…。そんな不器用すぎる2人に一見すると無責任に思えるような厳しい言葉を投げかける人が現れて!?それぞれの関係性に変化が訪れ始めた第8巻!

不揃いの連理(9)

雫がどん底だった時、傍にいてくれた女性・ミキ。彼女の突然の再訪に動揺が隠せない雫。その光景を心配した沙織だったが、過去を知られたくない雫は邪険にあしらってしまう。過去を断ち切れるか、雫の決断とは…?

不揃いの連理

タイトルから見る"伴侶"の形

不揃いの連理 みかん氏
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

ここではタイトル『不揃いの連理』の語義と内容をリンクさせながら、(6巻までで)四組の女性ペアの関係を追う本作の魅力を書いてみたいと思います。 「連理木(れんりぼく・れんりぎ)」というのは、隣りあった木々の接触した枝や幹が一つにくっつき、木目まで混ざり合った状態のこと。そこから「連理」という言葉は二人の深い契りを表すのだそうです。 幸せな予感のある「連理」という言葉。では「不揃いの」という言葉はどうでしょう? 登場するペアは、いずれも全然タイプの違う二人。そしてどちらか片方、もしくは両方とも「ダメな人」だったりもします。 まっとうな会社員×元不良は見た目に反して、ダメなのは会社員の方。いかにも悪そうな人と優等生のJKコンビは、優等生が意外と暴力的etc……。でもそんな二人が何故か寄り添う。 ではそこにどんな心があるのか。 ある人に惹かれる理由を、言葉で言い表すのは難しい。でも、なぜある人の側にいるかは、理由を言える場合もある。 この作品でそれが分かりやすいのは、ダメな漫画家に接する生真面目な編集者。彼女は恋愛的惹かれの他に、ダメな漫画家を支える動機としての「ある気持ち」を持っている。そして同じようなものは、他の三組にも見て取れる。「ある気持ち」はおそらく頼りない人に対する普遍的な心情なので、納得する人は多いと思います。 「ある気持ち」で支え合い、接するうち、彼女たちはいつのまにか離れ難くなっていく。そこには理屈ではなく、もはや必然として一つになった連理木が生まれている。 伴侶って、こういうことだよな……大きな安心感とエモーションが同居する感じ。実はかなり暴力描写・しんどい内容も多いのにそれはとても不思議な感覚で、いつまでもこの物語を追う動機となってゆくのです。 ダメな人に対する、共通する「ある気持ち」......どんなものか、ぜひ本作から探してみてください。 さあ、まだ不穏な堅物教師×生徒の物語はどうなるかな? (6巻までの感想) (追記:実はマンバ読書会でリアルタイムで書いたものから、細かく改稿しています。どんなふうに変化しているか、ぜひ配信と比較してみてください! https://www.youtube.com/watch?v=FgBPuVvUHFI) #マンバ読書会 #クチコミを書く回