あらすじ

桂木が二日酔いの黒崎に持ちかけた今回のシロサギは「都市再生詐欺」。土地の値段が高騰している地域の老朽化した建物のオーナーをターゲットに、デタラメな都市再整備計画を持ち出し、巧みな手口で地上げをする。さらに社長の座を狙う大手ゼネコン・鳩水建設の専務と共謀して大規模マンションを建て、互いの金と名誉に還元するというものだった…。
クロサギ 1巻

世に三種の詐欺師あり。他人を騙し、金銭を巻き上げる“シロサギ”。異性を餌とし、心と体を弄ぶ“アカサギ”。そして人を喰らわず、シロサギとアカサギのみを喰らう“クロサギ”がいる。家族を死へ追いやったシロサギを憎悪し、ただシロサギのみ喰らうことを生涯の目的とする男の、復讐の物語が始まった!

クロサギ 2巻

就職活動中のゆかりの友人が、就職コンサルタントを名乗る“シロサギ”に500万円を騙し取られてしまった!!しかも彼女は、便宜を図った見返りに肉体関係にも応じてしまい、警察への被害届も出しにくい状況。ゆかりは氷柱に、以前世話になった黒崎を紹介してくれと頼むが、検事志望の氷柱は「詐欺師のやってることを認めるわけにはいかない」と言い出して…。

クロサギ 3巻

同業者の仁義を破ったシロサギ・三田村にケジメをつけてほしいと頼まれた桂木。話を聞きつけた黒崎は、さっそく三田村潰しを買って出て調査を開始する。役に立たない資格をエサに金を騙し取る“講座屋”の三田村と、資格を取ったカモにクズ物件を売りつける“開業屋”の岸が手を染める、一連の「資格詐欺」の手口とは?黒崎は、最終標的を岸にさだめて作戦を練るのだが…。

クロサギ 4巻

急死した夫が遺した1億円もの資産。夫が悪人ではないと信じたい一方で、不正な手段で得た大金なのではと不安がる妻は、霊能力者の鏡見に相談をもちかける。すると鏡見は「その金で誰かを幸せにすれば、金についた災厄は浄化される」と言葉巧みに説きふせ、それを信じた彼女は1億全額を渡してしまった。そんな母親を見かねた娘が、黒崎に金を取り返して欲しいと依頼する。

クロサギ 5巻

今回、黒崎のもとを訪れたシロサギ被害者は女子大生・江口。銀座を歩いていた最中、清水という老紳士から「娘の誕生日に送る指輪を一緒に選んで欲しい」と声をかけられた彼女は、二人で宝石店へ。そこで清水は店員に江口を自分の娘であるように思わせ、彼女を店に残したまま「太陽の光で石を確認したい」と言って、まんまと指輪を持ち去ってしまった。それを聞いた黒崎は…!?

クロサギ 6巻

ゆかりの先輩たち3人は、ツアーで行ったグアム旅行が契約とあまりに違うひどさだったことに腹を立て、旅行代理店へ抗議に行く。すると相手はミスを認めながらも、返金ではなく、別のツアーで埋め合わせをしたいと提案してきた。今度は赤字覚悟でサービスするとの言葉を信じ、その場で申し込みを決めた3人。だが、代金を振り込んで1か月経っても、なんの音沙汰もなく…。

クロサギ(7)

街頭で通行人を勧誘し、リトグラフと称して全く価値のないコピーを売りつける“絵画販売詐欺”。この日もバイトの女性を使い、会社員の男性に80万ものローンを組ませることに成功した「ギャラリー・オリンピア」店長・逢沢京子は、そんなシロサギのひとりだ。そして黒崎は、いつものようにシロサギを潰すべく、桂木から逢沢の情報を手に入れて…。

クロサギ(8)

税務署や裁判所、警察署などの職員になりすまし、窓口を訪れた人々に声を掛けては、数万単位で金を騙し取る“身分詐称詐欺”のシロサギ・副島洋。最初、桂木からこのネタを紹介されたときは乗り気でなかった黒崎も、副島の勝ち誇った顔を見るにつけ次第にやる気になり…。

クロサギ(9)

ある団体が街頭で戦災孤児のための募金活動をしていた。黒崎の次のターゲットはこの団体の元締め・大田原和磨。彼は慈善事業を名目に募金活動をし、集めたお金を横領する募金詐欺師。彼の手口は、まず街頭スタッフに署名を募らせ、相手の自尊心をくすぐった上で募金も払わせるよう仕向け、さらに署名で得た個人情報をも売り物にするというもので…。

クロサギ(10)

氷柱の父・辰樹は、家庭を顧みず、金に困ったときだけせびりに来る甲斐性のない男。ある日、そんな辰樹がふらっと氷柱の前に現れ、ネットでブランドショップ事業を始めるのに必要な10万円を貸してほしいと言ってきた。これまでの経緯から、一度は断った氷柱だが…?一方、次に喰うべきシロサギの情報を得るため、桂木の元を訪れていた黒崎だが、そこで渡されたのはなんと辰樹の写真で…。

クロサギ(11)

今回のシロサギは、訪問販売詐欺を働く猪野村香。化粧品会社の訪問販売員として、幼い子供を持つ主婦を標的に“個人的な関係”を構築することで、その心の隙間に入り込む女詐欺師である。彼女の手口は、会社の方針で詐欺まがいのことをするのではなく、会社を利用して自分一人に儲けが来るようにするのだが、果たしてその手段とは…?

クロサギ(12)

会社社長に高価な印鑑を贈って近付き、相手が実印登録したところで偽の契約をタテに金を搾り取るシロサギ、石垣と鷹尾。桂木からの情報で、鷹尾がいつも同じ高級クラブでカモを物色していることを知った黒崎は、IT系ベンチャー社長になりすまして罠を張ることに…。

クロサギ(13)

ペットショップ「ペチカ」に、予防接種済みの状態で購入した直後のペットが、インフルエンザにかかっているという苦情が持ち込まれた。すると、この店を経営する安東真介はガラリと態度を変えて客に逆切れ。彼は、病気を持っていたり血統が怪しいペットを、それと知らせず売りつけるペット詐欺師だった…。

クロサギ(14)

俳優・歌手・モデルなど、芸能界にデビューさせると持ちかけて金銭を騙し取る「デビュー詐欺」。今回の被害者・神原えりかは、20代前半で自意識が強く自信家、容姿もまあまあという、まさにカモの典型のような女性。彼女を言葉巧みに騙し、50万ものネックレスをローン契約させたシロサギの手口とは…?

クロサギ(15)

すでに200万もの借金のある男が、最後の頼みで訪れた金融業者・スターライトファイナンス。応対に出た社長の深見はいったん融資を拒否するが、男がカモと見るや、あることを提案してきた。それは、高級腕時計を月々4万円でレンタルし、それを質屋に流して現金を得るというもので…。

クロサギ(16)

出来の悪い息子を有名私大の医学部に入れたい母親に、裏口入学の話を持ちかけてきた倉沢と名乗る男。これに応じた母親は合計1000万もの金を男に渡すが、結局息子は不合格となってしまう。ようやく詐欺に気付いた母親は抗議するが、被害者が警察に訴えづらいことを知る男に堂々と居直られてしまう。そして、このシロサギを喰う話を桂木から持ちかけられた黒崎は…?

クロサギ(17)

振り込め詐欺や架空請求などの「恐喝詐欺」。若年による犯行の割合が多く、手口としてもシンプルだが、恐喝を伴う悪質な詐欺――今回、全体で100人からなる日本最大の恐喝詐欺組織の潰しを桂木から依頼された黒崎は、「ガキが相手かよ」と渋々ながら引き受けるが、店を出た黒崎の背後からひとりの男が…。

クロサギ(18)

桂木が二日酔いの黒崎に持ちかけた今回のシロサギは「都市再生詐欺」。土地の値段が高騰している地域の老朽化した建物のオーナーをターゲットに、デタラメな都市再整備計画を持ち出し、巧みな手口で地上げをする。さらに社長の座を狙う大手ゼネコン・鳩水建設の専務と共謀して大規模マンションを建て、互いの金と名誉に還元するというものだった…。

クロサギ(19)

地位と金を持つビジネスエリートたちが集う会員制サロンを利用して「虚偽告訴詐欺」を行っているシロサギ・月岡。その内容はサロンに集う会員から金を騙し取り、その店のオーナーに濡れ衣を着せるという悪質なものだった。月岡を喰うと決めた黒崎は彼に接触するため、高級サロン「タンホイザー」にボーイとして潜り込むが…?

クロサギ(20)

黒崎の今回の標的は、企業の次長・部長クラスの人間を狙い、ヘッドハンティング詐欺を行っている露木。カモからは移籍が決まるまで保証金が必要と言って騙し取る一方、同時にその会社で優秀な人材であるカモの社内信用を失墜させ、狙った企業を弱らせるという別の目的もあった。前者はともかく、後者は露木にとってなんの旨味があるのだろうか?果たしてその詐欺の実態とは…!?