あらすじ

全英オープンに出場するための最終予選会・最終日。キャディのルディが風邪でリタイアし、一人でバッグを担ぐ事になった沖田。そこに突如現れたスザンヌという女性―――― 9年前に全英オープンに挑んだ時のキャディ、リリィ・マクガンに姿も表情も仕草まえも総てが似ていた。胸が波立つ沖田――― なぜなら、リリィは此の地にあの日からずっと眠り続けているはずの女性だから―――――――
風の大地 1巻

栃木県・鹿沼カントリー倶楽部に入ったばかりの研修生、沖田圭介。24歳という遅いスタートながら、プロゴルファーを目指すべく、練習にあけくれる日々を送る。厳しいトレーニングと、プロを目指す仲間たち、石原、笹崎、長谷川らとの研鑽の毎日。大地のように素直で風のように大きな沖田のゴルフは、すくすくと育っていく…。圧倒的な感動を呼ぶ青春大河物語ここに開幕!

風の大地 2巻

プロゴルファーを目指し、練習を続ける沖田圭介。奥歯を噛み砕くほどの強烈なショットや、ボールを歪め、ディンプルをこすれ消すほどの激しいインパクトなど、沖田の類まれな素質を証明するしるしは、少しずつ明らかになってきた。小針春芳プロに認められ、プロテストを受けるための関門、研修会に参加することになった沖田は、緊張から、いきなりトリプルボギーと最悪のスタートとなるが…。

風の大地 3巻

沖田の弱点はパットである。弱点を克服しようと、練習に励む沖田だが、鹿沼の重いグリーンでは、思うように球が進まない。その様子をみていたグリーンキーパーの小平は、グリーンの芝を改造してしまう。

風の大地 4巻

球質が悪くなってきていることに悩んでいる沖田。練習の様子を見に来た宇賀神は、沖田が使っているクラブを見て、クラブがヘッドスピードを支え切れていないことに気付く。そこで宇賀神は、1本のドライバーを沖田に渡した。それは、今まで誰にも触らせたことのない大切なクラブだった。

風の大地 5巻

プロテストが終わってから2か月が過ぎた。沖田は、プロになったものの、まだトーナメント戦の出場資格は持っていない。そんな沖田に、資格を得る前に腕試しとしてアジアサーキット全戦に出場させてはどうかと、小針プロから提案があがった。

風の大地 6巻

フィリピンで行なわれているアジアサーキット第1戦で沖田と組んでいるキャディ、チッタは、サーキット全戦を一緒に転戦して欲しいと沖田から言われた。だが、チッタは一家の大黒柱でもある。3か月間のサーキット開催中の生活費を案じ、彼の家族は複雑な心境だった。

風の大地 7巻

タイで行なわれるトーナメント第2戦初日に寝坊をしてしまったチッタ。自分へのふがいなさと、沖田への申し訳ない気持ちから、フィリピンへ帰ろうとする。だが、憔悴しきったチッタの様子から、何かを察したタクシーの運転手に「忘れ物はないか」と尋ねられ、沖田に一言謝ろうと決心、トーナメント会場へ向かう。

風の大地 8巻

アジアサーキット第2戦最終日プレーオフ、呂西釣(ろせいきん)の第2打目。沖田の会心のショットの後、呂は、2オン狙いで勝負に出た。焦りからか、呂は一瞬力んでしまい、ボールを小川に落としてしまう。ミスをしたにも拘わらず、不敵な笑みを浮かべる呂を見た沖田は、プレッシャーを感じるのだった…。

風の大地 9巻

アジアサーキット第10戦最終日、沖田は、8番ホールでの第1打目を林に打ち込んだものの、松葉の隙間にボールを打ち、グリーン上にうまく乗せた。一方、ディボットバンカーの中にボールを落としてしまったジャンボ尾崎は、焦りのために、思い切ったプレーができない。

風の大地 10巻

鹿沼帰ってきた沖田は、彼に異様なまでの敵愾心を持つ研修生の長谷川博とプライドを賭けたホールマッチを行なう。どちらかが負ければ、相手のキャディをしなくてはならない。沖田に負けまいと、長谷川は日頃の練習の成果をここぞとばかりに発揮するが…。

風の大地(11)

日本プロゴルフ選手権最終日3番ホール。沖田はだんだん強くなってくる風の動きを読もうとしていた。プレーを始める気配がない沖田に、彼のキャディをしている長谷川博は苛だち、沖田になにかとつっかかる態度をとってしまう。

風の大地(12)

17番ホール、林の中からの沖田のショットは、そのままカップに落ちた。ピンチを感じたジャンボ尾崎は、慎重にパットを決め、かろうじて首位を守った。一方、鹿沼でテレビ中継を見ていた鹿沼のグリーンキーパー・小平は、秋田にいるはずがない娘・明美の姿を目撃してしまう…。

風の大地 13巻

7月上旬、全英オープンを3日後に控えた沖田は、雨の中最後の調整をしていた。練習の様子を見にきた笠崎は気をきかせ、物部父娘を鹿沼に呼ぶ。沖田は麗子と静かな語らいの時を過ごした。

風の大地(14)

沖田は9番ホールの第2打でミスショットをし、ボールをグリーン左の茂みの中に落としてしまったものの、第3打でグリーンの上に乗せた。トップの成績である河内は、順調にショットを決めていった。

風の大地(15)

全英オープン3日目、決勝ラウンド。沖田は日本人ゴルファーである河内とまわることになった。河内は実績が浅い沖田とまわることに反発を隠しきれないでいた。そして、1番ホール。沖田の第1打は深いラフの中に落ちてしまった…。

風の大地(16)

12番ホールでの深いラフからの沖田のショットは強い風に流され、フェアウェー横のラフの中に落ちた。ロストボールになるかも知れない状態であったが、野菊の花びらがかろうじてボールを支えており、見つけることが出来た。

風の大地(17)

ターンベリーでの全英オープン最終日、4番ホール。向かい風が徐々に強くなっていった。沖田が放ったアイアンショットは、ミスと言えるものではなかったが曲がってしまい、レスキュー草の中に落ちてしまった。続くノーマンは、ベテランらしくボールを上手くグリーン上に乗せる。

風の大地(18)

ターンベリーでの全英オープン最終日、16番ホール。ノーマンのボールはピンまで残り71ヤード。フォロー風のため距離感がつかめず、サンドウェッジでもフルショットが出来ない状況だ。しかし、ノーマンは臆することなくフルショットし、ピン横につける。

風の大地(19)

全英オープンの最後のパットを奇跡的に決めたことで、沖田はトップのノーマンと並んだ。あとは、ノーマンが5mのパットを決めるか、外すかで勝負が決まる。ノーマンの優勝か?プレーオフか?ノーマンの注目のパットが、今打たれた…。

風の大地 20巻

全英オープン準優勝の直後、キャディを務めたリリィを突然の死で失った沖田。その悲しみを乗り越え、全米プロ選手権出場のため、アメリカに向かった。しかし、いくら練習してもスイングはバラバラ。傷心の沖田は、毎晩ひとりで下町のジャズハウスに向かい…。

風の大地(21)

全米プロ初日、沖田はスランプを乗り越えるキッカケをつかむため、レディスシャフトのクラブを使うことにする。これが良かったのか、15番ホールではイーグルを取り、復活の兆しが見えてきた沖田だったが、16番ホールでの第1打を林の中に入れてしまう…。

風の大地(22)

コングレッショナルCCでの全米プロ選手権3日目。大会中、スランプが続く沖田だったが、10番ホールで2打目をピン右の「ベタピンショット」を放つ。ここでバーディを取りたい沖田はパッティングの際、研修生のときに亡くなった宇賀神に言われた言葉を思い出した…。

風の大地(23)

全米プロ選手権・最終日。沖田は1打差でトップをゆくウォーレンと同じ最終組となった。9番ホールで、第2打を深いラフに入れてしまったウォーレンだったが、運が味方したか、リカバリーが決まりバーディで終わった。これを見た沖田は、動揺してしまい…。

風の大地(24)

全米プロ選手権、最終日17番ホール。完璧なプレーで知られるシルバー・スコット・ウォーレンのボールが、グリーンを越え池の中に!沖田のバーディを直感したウォーレンがミスを犯したのだ。そして、沖田の第2打。師・宇賀神の教え通り、攻めの姿勢でピンデッドを狙った沖田のボールは…。

風の大地(25)

沖田が自信を持って放った2度目のティショットは、またしても池の中に。その結果、2位強敵・ウォーレンに対して持っていたリードを、全て失ってしまう。しかし、このショットの結果に納得できない沖田が次に取った行動は、誰もの予想を超えたものだった…。

風の大地(26)

突如、現れた傲慢な3人組を相手に、賭けゴルフの勝負に乗ることを決めた沖田。人の心を踏みにじる相手に対し、沖田は静かな闘志を燃やす。ルール決定に際し、相手の条件をすべてのんだ沖田だったが、その条件は自身に不利なものに。さらに3人組の実力が想像以上であることが発覚し…。

風の大地(27)

3人組との賭けゴルフ勝負は、9番ロングホールに突入。だが、度重なる小川の卑劣な行為に、沖田の怒りは爆発寸前に。そんな沖田に対し、敵であるはずの宮寺はとにかく耐えるよういさめる。その宮寺の態度に、なにやらいわくを感じた沖田は、宮寺の過去に興味を抱く…。

風の大地(28)

16番ホールの小川の第2打は、グリーン手前のバンカーのあごに突っ込んでいた。計算通りの飛距離のはずなのにおかしいと、いきり立つ小川。沖田は排水口の位置が移動したことを知らなかったから距離を誤ったのだと告げる。さらに、ミスショットが続く堀田が…。

風の大地(29)

沖田あてにトーナメントのエントリーシートが届いた。これで沖田は国内全部の、そして海外のトーナメントにも出場できるのだ。その頃、沖田は板の上からロングアイアンでボールを打つ練習を始めていた。プロにとっても最も難しい練習をミスなくこなす沖田に、周囲は驚きを隠せない…。

風の大地 30巻

交通事故によるケガが回復した笠崎は、自分がプロで通用する体に戻っているかどうかの判断を沖田に委ねた。沖田の前で笠崎の打った一球勝負の球は、球筋、飛距離ともに完璧だったが、沖田に笑顔はない。ケガのため左足が短くなり、そのせいでスウィングが変わってしまっていたのだ…。

風の大地

84巻まで久しぶり読んだ

風の大地 かざま鋭二 坂田信弘
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男

俺が小学生の時の連載開始時からずっと読んでいて気づいたら30年以上読み続けていた。ちなみに俺はずっと読んでるがゴルフは全くやらないし、ゴルフクラブを握ったこともない。30年以上「風の大地」を読んでいるが、いまだにフック、スライス、フェード、ドローを理解していないが毎回楽しみにして読んでいたので多分「風の大地」が好きなんだと思う ネットではネタ漫画みたいな扱いになったりそんなのは、ごく一部に過ぎず読み込めば読み込むほどいろんな面白さが色々出てくるとは思う。ただそれを理解するのには沖田ばりの「頑固さ」と「素直さ」が必要ではある で今回久しぶりに1巻から読み返したがやはりいい。読み返す前までに、他の坂田信弘原作のゴルフ漫画を読んだり、かざま鋭二の漫画を読んだりして坂田信弘/かざま鋭二のゴールデンコンビの作風を理解して読んでいるので最高に面白かった。 好きなゴルファーは、沖田のキャディの悪口を毎回心の中で言っていた初期のシルバー・スコット・ウォーレンV世 好きなキャディは、悪い時の陳さん。読みにくいセリフを言いながら色々やって相手のペースをみだすところがいい。砂に埋められる直前のアイスクリームを食べている陳さんもいいね 好きな手のひら返しは、 アベル・コスタ。初期は敵意剥き出しだったのにいつのまにか沖田に笑顔で「結婚式には呼んでくれよ」っていうところ。次点でクレッグ・オーウェンだな