死んでしまった友達との再会を夢見て自らも死を目指す少女・不老不死の男・陽気な神様の3人が黄泉比良坂まで一緒に旅をするロードトリップ…的な1巻での期待値を超えてくることが無かった。日々野とハニの関係性ってそうだったんだ、とか。 自由な絵は魅力的。
本屋さんで一巻が面出さされていて、絵に惚れて買った記憶があります。表紙の子、完全に女の子だと思って買ったら男の子だったんですが… 少しダークなファンタジーとしてとても完成度が高く、たぶん今読んでもほとんど古さも感じないと思います。 個人的には雷光のピンク髪とファッションがツボでしたね…こんな洋風な見た目なのに忍びの物語なのがまた良い。今更だけどミュージカル化するのにピッタリだと思いますね。
試し読みをすると、何だか随分明るい雰囲気で、生死の話をしていても深刻に見えないかもしれません。しかし先を読んでいくと、カジュアルさを纏いながらもそこには切ない思いがあり、胸に来る物語となっています。 親友を亡くした少女が、死期を悟った神様、死ねない男と共に「黄泉比良坂」を目指すお話。三人それぞれの死生観はどうしたって重くなりますが、それを美麗な画面と、かなりズレている三人の楽しい旅が和らげます。 少女がいかに親友への喪失感に苛まれているかが語られる。喪った大切な人への「執着」、そしてその「執着」を失う事への恐怖に、強く共感してしまう。 心に亡き友を想いながら旅をする、という形は例えば『マイ・ブロークン・マリコ』とも似たところがあります。その想いの強さも同様ですが、それは旅の同行者や出会った人によって、変化を起こすのか。それともその重い愛を保ったまま、少女は黄泉の国に辿り着くのか……。 そんなロマンシス(女性同士の愛情にも近い友情)的観点からも、今後読み続けたいと思います。 (勿論、人の視点を超越した神様、死ねない男それぞれの物語も今後注目。男色が描かれるので、百合好きさんはご注意を)
※ネタバレを含むクチコミです。
尾道を舞台に性的マイノリティの人々の心の葛藤と交流を描いた漫画。 4巻あっという間に読んでしまいました。面白かった。 こういうのを読むといつも、自分は気づかないうちに誰かを傷つけてはいないだろうか…と己の振る舞いを顧みてしまう。 この漫画には、“誰かさん”というつかみどころのない謎の女性がいて、その人の存在意義がいまいちわからないのですが、最後にはこの人自身がこの漫画のメッセージそのものであることがわかります。 主人公のたすくは談話室という場所に出会えたけど、それはかなり運がよくて、そうじゃない場合の方が実際は多いよなぁ…。そういう人に出会った時は特別扱いでなく、自分と同じそこら中にいる“誰かさん”なんだと思えるようになりたい。
モーニングの35周年読み切り企画CARNAVAL第七弾は原作小林靖子、漫画鎌谷悠希のコンビで『アンロック』しかも3号連続のストーリーになるよう。 テーマパークを改修して作られた刑務所が舞台で、そこでは囚人たちの懲役年数を金に換算して借金として扱っている。罪は働いて返せということらしく刑務官とかもいない独立都市的監獄。ちなみに殺人だと1億円くらいらしい。 そこに宗教大学の見習い僧が授業の一環?として「位牌回収」にやってきたんだけど、その位牌がなにやら事件を呼び起こしそうっていうところで終わった。 伏線というか話の盛り上がりそうなところが結構あって面白かった。
死んでしまった友達との再会を夢見て自らも死を目指す少女・不老不死の男・陽気な神様の3人が黄泉比良坂まで一緒に旅をするロードトリップ…的な1巻での期待値を超えてくることが無かった。日々野とハニの関係性ってそうだったんだ、とか。 自由な絵は魅力的。