山間にある小さな町…この町は木曜日だけ、「赤月草」を求める人々で賑やかになる。「赤月草」とは、通称RM(レッドムーン)と呼ばれる大麻に似た葉で、医療用に栽培されているこの町の重要な税収源だ。礼美はこの町の大地主「水野家」の一人娘。幼馴染の香留と付き合っているが、家柄が釣り合わないため両家の親から交際を反対されている。その為常に人目を避け、神社の社の中で逢瀬を重ねていた。ところがある日、礼美の学校に赴任してきた新任の化学教師・蓮生寺に、社の中で香留と情交している現場写真を撮られてしまう。写真を盾に蓮生寺に呼び出された礼美は、薬を飲まされ、犯されてしまった――…。その時に礼美が飲まされた薬こそ、本当のこの町最大の税収源「黒月草」通称BM(ブラックムーン)。蓮生寺が開発した非合法セックス・ドラッグだった。以来、薬欲しさに蓮生寺のいいなりになってしまった礼美。果たして香留は、礼美を救えるのか――?
天涯孤独の青年、悠輝。ある雨の夜、彼は見知らぬ少女、咲夜と出会う。初対面の筈だが、咲夜は悠輝を見るなり涙を流し、抱きついてキスをしてきた。その勢いに流され、つい咲夜を自宅に連れ帰ってしまった悠輝だが、咲夜の淫らな躰に溺れる内、彼女が何者か等どうでもよくなってしまう。いつしか悠輝は咲夜をかけがえのない存在だと思い始めていたが、その頃から町に異変が起こる。度々男性の変死体が発見されるようになったのだ。そして悠輝の目を盗み、夜間に外出する咲夜…。咲夜の行動に悠輝は思い悩むが、聞く事ができないでいる内に彼女は何者かに攫われてしまった…! ※この作品は『ヴァンピール・ドール~淫らな性夜~』の改訂版です。
…女の人の「やめてくれ」は「もっとして」だって。そうだよね? 父が遺したコーヒー農園とホテルを守るため、インドネシアでひとり頑張ってきた私。でも、その夢を一緒に叶えてくれると信じていた大切な渉さんが事故で行方不明に…。ショックで何も考えられない私の寝室に現れたのは、ホテルの日本人宿泊客の光流(ひかる)くん。年下のかわいいバックパッカーだと思っていたのに、強引に抱きしめられて…。若くまっすぐな瞳に射抜かれて、躰を支配され溺れていく私…。 南国の熱い夜は更けていく…。