美大に通う大学二年生の都築典子は、一つ年下の大学一年生・原田元と付き合っている。しっかり者のお姉さんと、甘えん坊の男の子の関係。だけども年上の社会人に甘える友人の姿を見せ付けられると、私だってたまには彼氏に甘えたくなるぞ! だけども彼は「いつものお前じゃない」だなんて言って理解してくれなくて…。恋愛少女漫画家・さとう智子が描く恋愛短編集。
那智は芸能プロダクションを経営する両親の娘。友達はみんな死ぬほどうらやましいって騒ぐけど、那智は芸能界が大嫌い! 「嘘」で作られた夢の世界なんていらない! だから那智は高校卒業後は事務所を継がず、独立して芸能界と無関係な仕事をすると決めていた。だけども事務所のドル箱スターが駆け落ちしてしまい、突如事務所は倒産の危機に! 那智は事務所を守るため、新たな看板スターを発掘するべく奮闘する。しかし那智は、それがきっかけで…?
家具付き一軒家の洋館2階全部で家賃が3万! 1階に大家のお爺さんが住んでるけど、夢のような物件に出会えてつぐみは幸せの絶頂! だけども引越してみるとお爺さんは入院。かわりにいたのは孫のイケメン兄弟だった! 女嫌いな兄の元と、超メンクイな弟の狭市は、何かにつけてつぐみを追い出そうと画策する。だけどもつぐみは負けず嫌い!何よりこの暮らしは手放したくないぞ! 意地の笑顔で完璧な家事をこなすつぐみに、流石の兄弟もペースを乱されて…?!
そこは、都会のビルの谷間の別世界。まるで深い海の底にいるような――。とあるアンティーク・ジュエリーショップの、非売品の真珠の指輪にまつわる恋の物語。出会いはひょんな事だった。都のバスの運賃を代わりに払ってくれた見知らぬ青年。「必ず返すので連絡先を教えて欲しい」、そう言うと青年は一枚のショップカードを渡して去ってしまう。後日カードの住所を尋ねるてみると、そこは都会のビルの谷間だと言うのも忘れてしまいそうなひっそりとした空間で…。
せっかくいい男揃いの名門校に入学したって言うのに、男子と女子が別々の校舎だなんてあんまりだーっ! おかげで元気一杯な姫子、大人びた美人のみどり、文系メガネ少女の花摘の仲良し三人組は、いつだって男欲しいフェロモン全開! 休み時間に男子校舎を眺めて品定めしたり、男子校舎に潜入してはしゃいだり。恋に恋するまだまだ青いレモンたちがラブに爆走する、学園青春ラブコメディ!
若手スカパンクバンド「TOY BOX」のメンバー、ギターヴォーカルの狂太(ひたすら単純)、ベースの秀史(マイペースで無関心)、ドラムのMEGUMI(真面目で純情)、マネージャーの今日子の4人の、それぞれの恋愛と音楽に賭ける青春模様を描く。小夏は今をときめく「ピンク・ハレーション」の女性ヴォーカル。何かにつけては狂太にケチをつけてくる嫌な女。だけども怪我のMEGUMIに代わってドラムを叩いた小夏は、何故かTOY BOXのノリを完璧にマスターしていて…?
バイバイおかたい全寮制! バイバイ七時の門限! 夏目坂女学院の宇砂子、早紀、美子の3人は、憂鬱な塀の壁を飛び越えて夢一杯の夜の街へ繰り出す! ああ、なんて開放感! 早紀から借りたお気に入りの「さしや佳孝」デザインのパンプス履いて、夢中で踊る宇砂子。だけどもそんな宇砂子のハイな気持ちに、心無~い(?)一言が水を差す。「そのクツにあわないなァ」 声の主はなんと「さしや佳孝」! 宇砂子もお気に入りのパンプスをデザインした張本人で…?!
「女は飯炊きと子育てさえしてればいいんだ」な~んてご冗談でしょ!! こんな田舎、私の居場所じゃない! 東京で成功してやる!! そして東京の大学に進学し、卒業後は外資系企業で社長秘書に抜擢!妹は地元でお見合い結婚したけど、私は束縛されずお互い自由でいられる事実婚を選んだ。そして仕事も私生活も順調…のはずだったけど!?
エリート夫と結婚したあたしは、人も羨む美人なオシャレ妻。だけど何故か夫はそっけなくて…。一方義妹の順子は地味なブスなのにいつもニコニコ幸せそう。見てるだけでイライラするのよっ!! 甘い言葉と優しいブスにご用心!?
毎夜、響く夫のイビキ。姑の足音、ドアを開ける音…。「眠らなきゃ」と思えば思うほど、日に日に心が壊れていく。理解されない辛さに苛立ちがつのり――――。うるさい… うるさい… 眠れない…。お願い… 私を眠らせて!!
これは微笑ましい、ツンデレ江戸っ子婆さんとマイペースダンディ爺さんのラブコメ! こんな年の取り方、憧れます。高級老人ホーム「桜苑」に赤ん坊が捨てられていた。母親は桜苑の若いバイト・弥生。いつも喧嘩腰な千景は、弥生を見つけ出してさっさと突き返せとすごい剣幕。だけども元考古学の教授の龍之介は、弥生が現れるまで自分が赤ん坊を預かると言い出す。千景は文句をたれながらも龍之介を手伝おうとするのだが…? 千景ばあさんのツンデレぶりに萌えます。
大企業に勤めるカサンドラは、同僚のアランと婚約中。そんな二人を社長のラングが自宅に呼びだした。アランには緊急の出張を、カサンドラには彼が留守の間、自分と過ごすことをもちかける。そして、不安がる彼女をよそにアランは旅立ってしまった!!「言うとおりにしないとアランはクビだ」危険な2日間が始まった…。
5年前にシエナを手ひどくふった実業家ニックと再会した夜、彼女は結婚直前の婚約者に婚約破棄されてしまった。動揺を隠せないシエナを見かねたニックはひとつの提案をする。仕事先の香港へ気分転換に同行しないか、と。しかしニックには美しい恋人がいる。それに彼がやさしいのはシエナの両親への恩義があるからなのだ。ふたりきりの香港で、千々に乱れるシエナの心。5年前と同じ過ちは犯すまいと耐えるのだが、そんな彼女にニックは熱をあおられて…。
デザイナーのベルは大富豪ルーカスを待っていた。彼の妹のウエディングドレスを緊急で製作する打ち合わせのためだった。だが、迎えに来たルーカスは尊大な態度でベルに小切手をさし出し、事情が変わったから仕事はキャンセルだ、このまま帰れと言う。お金ですべて解決できると思うなんて、なんて傲慢な人なのかしら!食い下がるベルに「1度だけチャンスを与えよう」と彼につれて行かれたのは、ふたりきりのプライベートアイランドだった。
ヴィクトリアはシドニーでレストランを経営している。不況の上家賃を値上げされ、店は潰れる寸前だ。ある日、なんとか店を守ろうと家賃の振り込みを待ってもらうように交渉しに行った家主の家で、アントニオ・ガヴェッリに会った。何かと世間を騒がせている億万長者の彼は、ひとり息子のネイサンを抱いて来ているヴィクトリアを見て、唇に笑みを浮かべ、耳を疑うようなことを言った――「ちょうどいい。今、僕にはできあいの妻が必要なんだ。」と…。
ミリアムが兄と経営する小さなケータリング会社に、大きな仕事が舞い込んだ。「妹の結婚パーティー、300人分の料理を頼む。」それは大富豪リース・ヴァンスの依頼で、会社にとってはまたとないチャンス。が、準備期間はたったの2週間しかないうえに、問題は依頼主リースのあきれるほど尊大な態度だった。いくらハンサムでもごめんだわ!そう思っていたはずなのに、女性の扱いに手馴れた彼にあしらわれると、どういうわけかミリアムの心も体も彼に反応してしまい?
しがない不動産屋の娘だった私が、砂漠の国ジャーファルの皇太子妃に!でも夫のマリクは国へつれて行くことはおろか、家族にも会わせてくれない……。なぜ?私が皇太子妃にふさわしくないから?不安で胸が押しつぶされそうなある日「彼女と結婚したことを後悔している」という彼の言葉を聞いてしまった!愛のない結婚なんて耐えられない。でも正式に離婚するためには、砂漠の国ジャーファルで40日間を過ごさなければならないしきたりがあって……。
「今どき1度もベッドをともにせずに結婚するの?」マギーは婚約披露の仮装パーティーで親友にそう言われ、決心した。今夜、相性を試してみるわ!シャンパンと仮装のせいで大胆になったマギーは、オペラ座の怪人に扮した婚約者が姿を現すとクローゼットに誘い込み、そのまま彼と熱い時を過ごした。が、彼女が皆のいる部屋に戻ると、まったく同じ仮装の男性がふたりいた!婚約者のギャリーと、5年前に別れた元夫のスペンサー。いったいどっちがさっきの相手なの?
ペイジは災難に見舞われていた。いとこのローリがペイジの友人宅から翡翠の象を持ち出し、ペイジに濡れ衣を着せて行方をくらましたのだ。すぐにローリを捕まえて穏便に事を済ませたかったが、そう簡単にはいかなかった。なぜならトラヴィス・マッケンナ――翡翠の持ち主の孫が、ペイジを泥棒だと信じて執拗に追ってくるからだ。逃げても逃げてもすぐに彼に追いつかれ、ペイジはついにあきらめて彼に捕獲されるが、ふたりの乗った軽飛行機が森に不時着し!?
ダイアンはお伽噺など信じていなかった。たとえ妹がヨーロッパの小国エルビアの王と結婚していても。だがある日、王の側近トーマスが彼女のもとを訪れ、すべては変わった。不実な夫に去られて傷ついていた彼女を、トーマスは「君には休暇が必要だ」と言って強引にエルビアへと連れていったのだ!伯爵の称号をもつ美しい彼にエスコートされ、ダイアンはふと、お伽噺を信じてみたくなった。身分違いはわかっているわ。でも、この休暇の間だけでも彼と愛しあえたなら…。
ヨーロッパの小国エルビアの皇太子ジェイコブは、将来の王妃となる婚約者を決める前に、どうしても会っておきたい女性がいた。アメリカ留学中に出会ったアリスンだ。2年前ジェイコブは身分を隠し、アリスンと愛しあった。だが彼女はアメリカ人であり、一般市民だ。結婚など望むべくもなく、彼はさよならも告げずに彼女のもとを去ったのだった。けれど結婚へのタイムリミットが迫った今、彼はアリスンとの再会を決意する。そう、永遠の別れを告げるために…。
タラは、空想の世界に生きるロマンス小説家。現実の恋の経験はあまりないけれど、小説は結構人気がある。隣の家に素敵な男性が引っ越してきたのでさっそく彼をモデルに次回作を書くことにしたタラ。名前は――そうね、「ジャック・ルイス」日々隣家を観察しながら執筆を続けていたところ、タラの家に来客があった。「こんにちは、隣の家に住むジャック・ルイスですが…」確かに彼だわ。小説はまだ誰にも見せていないのに、まさかお話のなかから出てきたの!?
簡単に恋に落ちて結婚と離婚を繰り返す母親を見て育ったティリーは、結婚どころか恋愛だって慎重派。それなのに5回目の結婚式を控えた母は、何を思ってか結婚相手にティリーが熱愛&婚約中だと事実無根の嘘をついてしまったらしい。母を嘘つきにするわけにはいかない!とティリーはエスコート・サービスで婚約者を演じてくれる男性を注文した。やって来た男性サイラスは、ゴージャスでハンサム。偽の婚約者としては申しぶんないけど、彼に惹かれずにすむかしら!?
言語療法士のソフィーのもとに見知らぬギリシア人男性が現れた。その魅力的な男性・コスタス・パラミディスは病気の娘エレニのためにソフィーの母親クリスティーナに骨髄移植を頼みにきたのだ。クリスティーナが亡くなったことを知ったコスタスは、娘のソフィーに骨髄検査を受けてほしいと頼んできた。「お金ならいくらでも出す」という傲慢な申し出に怒りを覚えつつも、ソフィーは病気で苦しむエレニのために骨髄検査を受ける決心をし、ギリシアのクレタ島へと旅立ったのだが…。