結婚適齢期を迎えつつある小暮瞳はデパートの受付嬢。恋愛、仕事もなんとなく宙ぶらりな状態。本当はスリリングな探偵にでもなりたかったのに…。ある日の帰宅時、デパートの地下駐車場で叫び声と共に、手に血のりをつけて走り去っていくひとりの男を目撃する。翌日、昨日のことが殺人事件だったというニュースが流れ、あの男の顔が脳裏に浮かぶ…。そんな考えを見事に吹っ飛ばしたのがお見合いの話だった。頼んでもいないお見合いにしぶしぶ行く瞳。しかしお見合い会場にはなんと、あの男が座っていたのだった!瞳は別の好奇心でお見合い相手・鹿島悟と付き合うのだった。そしてこの出会いが2人の人生を大きく変えていく…!?木村晃子先生が描くハートフルなミステリー&サスペンス!!幻の原稿復活版です!!
その昔、暴走族のレディスのリーダーだった花子(はなこ)は、20歳を越えた今でもそのレッテルから引退できず、変わりばえのしない日々を送っていた。そんなある日、路上で故障していたロールスロイスを鮮やかに修理した花子は、その車に乗っていた財閥の御曹司・聡一朗(そういちろう)に一目惚れされ、交際を申し込まれるのだが……!?
昭和20年代、靴磨きをしていた少年・哲太(てつた)は、客の男性から「ラム亭を知っているか」と尋ねられる。そこは自分の家だからと男性を案内した哲太だったが、男性はラム亭の夕雨子(ゆうこ)ママを見た途端、その場から去ってしまう。その後、夕雨子ママに捕まった哲太は、学校をサボった事を叱られて反発する。そんな2人の様子を見ていた客は、他の客から哲太は夕雨子ママの実の息子ではなく甥っ子だと知らされて……!?
いくつかの伝説を残す故郷・蓮花部で、6歳の頃に見た秋祭りの狐と鷺を従えたお姫さまが忘れられない16歳の少女・藤村こづゑ(ふじむら・こずえ)。そして祖母に頼まれて秋祭りの主役・馬上の乙女を演じるために蓮花部へ帰ってきたこずゑは、祖父の墓参りの途中で、剣道少年・一之(かずゆき)と出会う。その翌日、一之と再会したこずゑは、一之が狐と鷺のお姫さまと似ている事に気づくのだが……!?
洗剤会社の営業マンとTVヒーロー“高速戦士ダッシュマン”の着ぐるみスタント、二つの顔を持つ青年・天地駿助(あまち・しゅんすけ)が、悪人に狙われる母子を守るために奮闘するヒーローコメディ。ある団地でセールスしていた洗剤会社の営業マン・天地駿助は、美しき母親・律子(りつこ)と高速戦士ダッシュマンに夢中な息子・光太(こうた)と知り合うのだが……!?