椹野 道流(ふしの みちる、2月25日 -)は、日本の小説家。兵庫県甲南女子高等学校出身。血液型はO型。四緑木星。デビューから数年は某大学の法医学教室に在籍する非常勤監察医だった。現在は専門学校で教壇に立つかたわら、作家活動をしている。特技は一弦琴。中原中也が好きで、ペンネームの「椹野」は椹野川に由来する。 1996年、講談社の第3回ホワイトハート大賞エンタテインメント小説部門に「人買奇談」で佳作入選。翌年講談社X文庫ホワイトハートより同作でデビュー。以降、ホワイトハートからは『奇談』シリーズ、『にゃんこ亭のレシピ』シリーズ、講談社ノベルスからは『鬼籍通覧』シリーズ(ホワイトハートにて、順次文庫化されている)などを発表。『奇談』シリーズは、3作のオリジナルCDブックも発売されている。また、『妖魔なオレ様と下僕な僕』(通称「妖僕」)シリーズ、『右手にメス、左手に花束』(通称「メス花」)シリーズ、『作る少年、食う男』シリーズなどはドラマCD化もされている。 奇談シリーズのCDブック「生誕祭奇談」では声優に挑戦し、同じく「白拍子奇談」では一弦琴の演奏の他、付属CDにて作詞と歌唱も担当した。イベント「オルゴール・レクイエム」では会場内のアナウンスもしている。 漫画「断罪のドラグネット」の原作も手がけている。 「春眠洞」名のサークルで、自著のシリーズを含めた同人活動も行っている。主に大阪や東京で行われるイベントへの参加と並行してとらのあななどの同人誌ショップで委託販売も行っている。
世界人口の7割が死亡した大災害「赤死病」。美貌の監察医ルスラン・クサカは密かに「美しい死体」を探し求めていた。そこに現れた刑事の真嶋。彼はルスランの卓越した解剖技術に目を付け捜査協力を要請するのだが…。
CannaComics『くろねこ屋歳時記』に続く、小説版『くろねこ屋』!路地裏に佇む邸宅内にある、隠れ家カフェくろねこ屋。美味しいお茶や食事が楽しめる瀟洒な店内からは、素敵な庭が望めます。店長のヒイラギは生真面目でポーカーフェイスだが、実は不器用なだけ。恋人であるオーナーのネコヤナギは、そんな彼が愛しくてならないようで……。パティシェのタンジーと高校生エイスケの初々しい恋などの他、四コマ漫画も収録。あたたかな恋が彩る歳時記をどうぞ──。
やられた……最高だよ、俺の子猫ちゃんは!カリノ製薬の打錠室に勤める草太は、「俺の子猫ちゃん」と呼んで何かとちょっかいを出してくる研究員の梅枝が嫌いだ。けれど、大きなプロジェクトに共に携わり、仕事への真摯な姿勢が格好いいと思い始めた。そんな時に告白されてキスをされ、その切なげな表情に彼の本気を知る。大切にされていることにも気づいて、面映ゆいが嬉しかった。なのに、梅枝の裏切りが発覚して……!?
養父である魔法使いの師匠を亡くしたカレルは、ひとりぼっちの寂しさに耐えかね、傍にいてくれる使役を創ろうとする。しかし、現れたのは寝惚けたような全裸の男!主従契約は交わしたものの、スヴェインと名乗った彼は使役らしからぬ態度でカレルに触れてくる。ご主人様であるカレルを「可愛い」と言い張るのには戸惑うけれど、その温もりに抱かれて眠るのは心地良くて……。
パン屋のホルガーは、毎晩やって来る客の魔法使い・ロテールが気になっていた。無表情で無感情な彼に戸惑うものの、その惨憺たる食生活を聞いて、放っておけなくなる。拒絶するロテールを「親切の押し売りだ!」と説き伏せ食事をさせ、頑固で面倒な奴と思いつつも、せっせと世話を焼いた。そして酔ったロテールが露わにした脆い素顔に、たまらない気持ちになって抱き締め……。
犯した罪を悔い、聖職者としての道を捨てた澄哉は、街を彷徨い不思議な喫茶店に辿り着く。そこで悪魔を自称する店主・吾聞に気に入られ、彼を満足させる“契約”で住み込み店員となった。悲壮な覚悟で犯した罪を告白しても、吾聞は不遜な態度で澄哉を受け止めてくれた。居場所をもらったようで嬉しい澄哉だったが、「いい拾いものをした」とご満悦な吾聞にキスされて……!?
自他共に厳しい医師の甫は、溺愛する弟と恋人になった部下の仲を見せつけられ、やけ酒で泥酔した。路上で寝込んだところを生花店店主の九条に拾われた甫は、「あなたを慰め、甘やかす権利を僕にください」と笑顔で押し切られ、添い寝までされてしまう。かいがいしく世話をされ、真っ直ぐ好意を告げる九条の優しい手に癒される甫。それでも己の寂しさ、弱さを認めまいとするが…。
天草から帰って執筆活動に励む天本森のもとに、父トマスについての新たな情報が届く。若き日の父を知るイギリス人が、京都に住んでいるというのだ。だが、敏生とともにさっそく会いに行くと、すでに姿はなく、ただひとつ天本あてに小さな油絵が残されていた。神戸まで足をのばし、久しぶりに龍村と再会した二人は、彼が怪奇現象に見舞われているのを聞いて協力することになるのだが……。大人気シリーズ最新作!
銀杏村に冬がやってきた。ゴータが経営する料理店「にゃんこ亭」は、相変わらず試行錯誤を繰り返しながらも、地域に密着したお店を経営中。頼れる相棒は、パティシエのサトルと、愛くるしいおかっぱ頭に三角の耳とふさふさの尻尾を持った少女――神さまの子、コギ。バレンタインデー、ひな祭り、そしてコギのお誕生日と、穏やかな日々が続くが……ハプニング発生!?人気の簡単レシピと一緒に、小さな幸せをお届け!(※電子書籍版にレシピは含まれておりません。)
数ヵ月ぶりに会った「組織」のエージェント・早川から、河合師匠の謎の行動について聞かされた天本森と琴平敏生。何の情報もないなか、ふたりは河合のあとを追ってイギリスへ向かうことになる。そしてたどり着いたのは、廃墟となった貴族の屋敷だった。惨殺事件があって以来、地元住民も近づかないというその場所で、ふたりが目撃したのは……。トマス・アマモトの知られざる過去が、ついに明らかに!