黒岩君の聖先生に対する真っ直ぐな想いが純粋で見ていて、ドキドキドキします。 年の差とかもあるけど、あんなに真っ直ぐにぶつけられると、聖先生が揺らいでいくのも共感できます。 周りの目や親の反対に悩み考え少しずつ二人で前に進んでいく姿は感動します。 イライラする場面もあるけどそのイライラも含めて面白いです。
かわかみじゅんこ先生のエッセイ漫画ってのほほ〜んとして癒されるので疲れてる時によく読みます。「長女だからって。」はかわかみ先生の幼少期の頃の思い出エッセイ漫画で、長女あるあるみたいのとはちょっと違います(かわかみ先生にはお兄さんもいるし)。 のほほ〜んと描かれてるから普通に読んじゃうけど、子供の頃のかわかみ先生って結構危険な目にあってない?お兄ちゃんが熊に襲われた話とハムスターが…しちゃった話にびっくりしました。刺激が強い思い出ほど忘れないってことなんだろうか。
ジェリービーンズのクチコミを書いたあと、在りし日のCUTiEを思い返してノスタルジーに浸っていたら、ふと「そういやかわかみじゅんこ先生の漫画も載ってたよな…100%オレンジなんとかっていうやつ」と思って調べたんだけどCUTiEのWikipediaには載ってない。おそらくこの「100%オレンジピンク」って漫画なんだろうけど、タイトルも微妙に違う気がする…もう買うしかないな、と思って読んでみました。 間違いない。これですこれ。 で、あとがき読むとちゃんとCUTiEで連載してたって書いてありました!スッキリしたー。たぶんタイトルは途中で変わったんだと思う。 当時はザ・少女漫画&少年漫画しか読んだことがなかったから、大人っぽくて描き込みが少ない絵柄、水彩のぼやっとした着彩、淡々と進む物語に慣れず、違和感がすごかった思い出があります。そういう記憶の残り方だったから改めて読んで、ストーリーをはじめてちゃんと知るという。読んでよかった。 中学聖日記より前の作品は殆ど読んだことがなかったので、これから読んでみようかなと思います。
かわかみじゅんこ先生の作品に登場する少年少女はガラスのようにナイーブな心を持っている人が多いですが、この作品のマシュマロみたいにふっくらした主人公・ジュリエッタちゃんは真逆なタイプのおませな女の子です。でもフランスの女の子って小さな頃からすでにパリジェンヌって感じですね。なんかちょっと言動が哲学的です。かわかみ先生のパリ暮らしエッセイ漫画「パリパリ伝説」を読むと、ジュリエッタちゃんってもしかしてこの子がモデルかな?やら、このエピソードを描いてる時ってもしかしてこの時?など、裏エピソード的なことも分かって面白いです。主人公はいますが群像劇なのでフランスの大人達のアンニュイな恋の話もあります!誰が読んでも気軽に楽しめる作品でありながら作家性も十分にあるので入門作としてもオススメです。
主人公のフローラさんは幼い頃に母を亡くしていて、小津安二郎の映画みたいに「私が結婚したらお父様が1人になってしまうわ」と言って結婚せずにいたのですが、駅で偶然出会った鉄道オタクの変わり者をどうやら好きになり始めて…!という恋物語です。舞台が20世紀初頭のフランスで、純情だけどおっちょこちょいな主人公という昔懐かしい少女漫画な感じもありつつ、かわかみじゅんこ先生がフランス在住(しかも主人公と同じフォンテーヌブローにお住まい)なので文化や背景の描写にリアリティーがあるのがいいです。恋のお相手の男性が超絶イケメンではないのですが、フローラさんが好きになったポイントが「何かに熱中しているところが大好きなお父様にそっくり!」なので、こういうシュチュエーションの方がドキドキできるという方は私の他にもいらっしゃるでしょう。しかし、この鉄道オタクにちょっとよからぬ噂があるようだ…という、とても気になるところで終わってしまっているのが残念です。どうやら掲載誌が休刊になってしまったよう。あぁ〜!続きが読みたいよ〜!ロマンチックな物語にかわかみ先生のトーンワークがばっちりハマっていて夢心地になれます。オススメです!
まず、度肝を抜かれるのが巻頭にフルカラーで収録されている「おなもみ」です。 遠くに引っ越してしまう幼なじみの少女に対する未練を少年の視点から極限にまで削ぎ落とされた台詞と洗練された演出、メタファーを使うことでわずか8ページで描写しきった傑作です。初めて読んだのは何年も前ですが今だにその時の衝撃が忘れられません。特に見開きの一枚絵の構図と吹き出しの位置はこれまでの自分漫画体験には全くないもので「こんな漫画の見せ方があったのか!?」とパニック状態になりました。 また、色彩センスも抜群で少女漫画らしい水彩メインのパステルカラーで実在感がありながらもどこか幻想的な空間を描き切っています。 かわかみ先生の作品、特にこの本に収録されている作品には、女性作家でありながら男性目線のモノローグで男性が女性に対して密かに抱いている感情を暴き出しています。一見すると男性に対して厳しい目線が向けられているように見えますが、逆にそこまで理解してくれた上でこのような作品を書いて世間の男性に対して接しているのだと考えると非常に慈愛に満ちた作品として捉えることができる作品が多いです。 なので、女性はもちろんですが、男性にも読んでいただきたい一冊です。
先生がインタビューで、中学生当時みんなが「ナウシカ」で盛り上がってる中「少年ケニヤ」を観に行ったとおっしゃられていた。そのセンスが作風そのものだなぁと思った。マンガの内容は全然ジャングルとは関係なくて女子高生が恋愛に目覚める話なんだけど、恋の熱狂と野生を掛け合わせる要素の活かし方もかっこいい。
ぼーっとしていてちょっと世間ズレしている黒岩晶という男子中学生が、学校でも美人と話題の25歳の女教師の聖を見ているとなんだかイライラしてしまう。なんでイライラしてしまうのかわからないけど、そのイライラを堪えることもできずかなり不器用で攻撃的な吐き出し方をしてしまったりもする。 初めての恋で恋がなんなのかもわからない男子中学生と、かねてからの夢である教師になって大学からの付き合いのいい婚約者がいてある意味で人生の上がりが見えた聖が不器用すぎる衝動に当てられてクラクラしてしまう様子なんかもある。 2巻でかなり事態が動いて、若気の至りや気の迷い的な形で終わらせにきているのかなと思ったら、3巻へとまだ続くようなので、これからどうなるのだろうと楽しみにしている。
黒岩君の聖先生に対する真っ直ぐな想いが純粋で見ていて、ドキドキドキします。 年の差とかもあるけど、あんなに真っ直ぐにぶつけられると、聖先生が揺らいでいくのも共感できます。 周りの目や親の反対に悩み考え少しずつ二人で前に進んでいく姿は感動します。 イライラする場面もあるけどそのイライラも含めて面白いです。