モラルの無い歪んだ世界に適応するのならば狂うしかない。 結局人は冗談と本気の間で生きてるんじゃないではと思わされる。 リアリティの無いリアル楽しめました。 この人の本は最後まで飽きさせない、ジワリと染み入ってくる。
古今東西のマンガで人間の体は多種多様な表現でブッ壊されてきました。 本作では農民上がりの一撃隊が使う粗削りの剣術と 殺しのプロであるサムライの剣筋とが描き分けられていて 重い、鋭い、強い、痛い、などキャラが食らった斬撃が どんなものだったのかが一発で伝わってきます。 それによって損壊される身体も 気持ちよくデフォルメされてるかと思えば、痛々しく醜いほどに写実的に描かれたりとさまざま。 目まぐるしい物語の状況変化や、キャラクターがどんな感情を抱えているのかが ときどきで破壊される身体の表現によって語られていくのです。 ただカッコイイわけでも、ただグロいわけでも、ただリアルなわけでもない。 「人を斬る」ことを真摯に捉えた表現が本作には描かれています。
愛蔵版が出ていたので、これを機に読んでみた。 敵討ち執行代理人という職業が存在するifな世界。仇討ちが認められているけれど、直接やりあうことは出来ない人がほとんどなので、双方とも代理人を立てることがOKという、合法的な殺し屋のお話。 主人公が特にぶっ飛んでいるけれど、だいたいどいつもこいつも頭のネジが数本くらい外れていそうなキャラクターばかり。まともなことがまともではないのでは?と思うくらいイカれた連中だらけだ。どこもかしこも狂ってる。 鬼気迫る荒々しい描写、混沌とした人間心理、エロティックというよりも動物的な性表現。一見するとエログロ満載なバイオレンスアクションにしか見えないかもしれない。しかしその裏に何やらメッセージが隠されているような不思議な感じだった。 まだ1回読んだだけなので、そのメッセージ性は掴みきれていない。何度か読めば何か掴めるかもしれない。 なんともはや松本次郎先生っぽさ全開。好みが別れる作品だと思うけど、ぜひ手にとって読んでみてほしい。
永井義男の幕末一撃必殺隊のコミカライズだけど松本次郎のアレンジが効いていてちゃんと松本次郎作品になっている。 ストーリーは幕末に出現した御用盗と呼ばれる薩摩藩の武装集団を撃退すべく、金と地位を餌に集められた百姓たちが6日間の訓練だけで実践に放り込まれていく話。 百姓による武士集団というと新撰組が思いつくけど、新撰組の島田幸之助が早速登場している。 まだ1巻だが、理不尽すぎる元百姓たちへの同情や期待から作品的にもこれからが楽しみな作品。
一応ジャンルとしてはSF 杉並区の河川敷に暮らす女子高生のべっちんとまんだらが 転送されてくるゾンビと化した杉並区の市民達と戦う漫画、 べっちんとまんだらの2人の掛け合いは噛み合ってないし ネタは下品を通り越して汚いし 人に勧めにくいけども 時々出てくる直球すぎるジブリネタとか面白かったです。
モラルの無い歪んだ世界に適応するのならば狂うしかない。 結局人は冗談と本気の間で生きてるんじゃないではと思わされる。 リアリティの無いリアル楽しめました。 この人の本は最後まで飽きさせない、ジワリと染み入ってくる。