平民の家に生まれたイエリー。 5歳の時、毒親の父と「ただ聞いているだけ」のゲームを始め、「口がきけないイエリー」となった。ギャンブル好きの父は借金を返すため、イエリーを「聴き手」として男たちに貸し始める。 男が好きという秘密を抱えたエイデン、クイズが大好きなレノン、人に言えない趣向の持ち主ブラッド。 3人の男は自分たちの話に真剣に耳を傾けてくれる彼女に、次第に好意を持つようになる。 しかし、ある日彼女は忽然と消え─再び姿を現したイエリーは、堂々とこう名乗る。 「私はフィーバー伯爵です」
私は読んでいた小説の世界の悪女の娘として生まれた。 小説では悪女にされた母が無残に死んだあと、娘である私も死を迎え、ハッピーエンドとして物語は締めくくられる。 孤児院に預けられ、職員と子供たちからの虐めに耐えていく毎日。このままではストーリー通り自分の死を待つのみ…。 私は…小説の運命通りに死にたくなんてない。小説の内容が変わってしまってもいい。 必ず生き残って自分の人生、自分で変えてみせるんだから!