「僕」は、人よりずっとはやい。速く動き、速く走り、そして早く、老いていく。僕は早い、だけど彼女はそうじゃない。人とは違う時間の中で、それでも彼女に、想いを伝える。とても不思議で、少し切ない、至極のSF短編。
とある学校で行われた進路指導。対象となるそのクラスは、メデューサ、デュラハン、人魚など、人とは少し違う個性を持った生徒たちが多く在籍していて…俊英がおくる、新たな時代の「普通の」青春譚。
不死の体を持つ男・八一は、悠久の時の中である少女と出会い、暮らし、やがて彼女も死んでいった。それでも続く死なない八一の毎日は、彼女が遺した小説『死なず八一の一生』によって大きく動き出す…
「お兄ちゃん」と呼ばれる青年。「紗耶」と呼ばれる抱き枕。周囲から見れば奇異に映るかもしれない、二人の関係。でもそこには、二人にとって大切な、ある大きな意味があった…