身寄りのない少女が共同生活を営む更生施設「無垢の園」。その実態は罪を犯した娘たちの吹きだまりであった。一国の王が残した「秘宝」を求め、このディストピアに潜入したシキブ。待ち受けるのは、ひとクセもふたクセもある前科者たち。なかでも最もヤバい元貴族令嬢、シャルロータ・リヴィーツァとの出会いが、施設どころか世界を揺るがす惨劇の出発点となる――!
「我らの心が潰れれば、国が潰れる」 大帝国「グランベルデア」で若くして将軍にのぼりつめた男、ユリウス・ローア。自ら指揮する軍事作戦で命を落とした少女を前にして、反乱を決意。帝国の理不尽をただすため挙兵する。ユリウスの予想に反し、蜂起は燎原の火のごとく拡大。1人の死から始まった反乱は、100万人の死をもたらしてしまった! 自らの命で反乱を終わらせる決意をしたユリウスだったが、従ってきた者たちはそれを許さず、船に乗せて大陸から逃がしてしまう。流されたユリウスが目を覚ましたのは見知らぬ島。文明レベルが帝国より300年ほど遅れている未知の土地で、ユリウスは第二の人生を歩もうとするが、ここは何かがおかしい。異形の生物、銃火器の暴発、そして「マホウ」なる意味不明の概念――。原理の異なる2つの世界を越境してしまった男・ユリウスの「将軍としての生き直し」が始まる!