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台湾光華雑誌 Taiwan Panorama | 国際化、二カ国語編集、文化整合、世界の華人雑誌
かつて、雑貨店は庶民の暮らしで大切な役割を果たしていたが、今では現代社会から消えつつあるものの象徴的存在となってしまった。ご近所を客としてきた雑貨店は、まさに風土によって育まれた産物だと言えよう。米や塩、酒などの生活必需品のほか、おやつや玩具、アイスキャンディ、乾物、お供え物なども売り、付け払いもできるし、郵便物も代わりに受け取ってくれるなど、地域住民のニーズに合わせた商いをしてきた。
生活必需品で埋め尽くされたこの空間では、買い物だけでなく、さまざまな日常会話が交わされ、店主や客たちによる人生劇場が繰り広げられてきた。
そうした光景が次第に過去のものとなりつつある今、子供時代に雑貨店に慣れ親しんだ1970年代生まれの人たちの中から、そうした記憶を取り戻そうという動きが見られる。かつて暮らしに欠かせなかった雑貨店の姿を切り取って、それらが消えてしまう前になんとか留めようとしているのだ。