バンド・ブームで世に出たが、ロックとはいえない活動を強いられ、ギタリストの中島は酒と女に逃避する空虚な毎日を送っていた。そのうちブームも終焉に……本物のロックと真実の愛を追い求める、男の叫び。
バンドブームも去り、32才になった中島は、ロックであることの意味に行き詰まる。そんなある日、ライバルの岩本の体に異変が…。ロックとは何か? ロックに生きることとはどういうことか? 自己を疑い、自己を信じながらも葛藤を続ける中島の前でロックの神様が歌う…。 夢だけでは進めない、そして後戻りもままならない年代の苦悩が胸に迫る、日本のロックミュージシャンのバイブル「アイデン&ティティ」第三部、遂に完結!